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19991001 臨界

 (1999年9月30日)東海村で臨界事故が発生した$${^{*1}}$$。ばらまかれた放射性物質は拡散された。安全を確保するには放射能レベルが下がるのを待つしかないだろう。地域住民の不安は計り知れない。それは放射能拡散事故によって癌を誘発させるので非常に恐ろしいからだ。核燃料を安全に処理出来る日は来るのだろうか。

 今回の臨界事故で現場の作業員は事故の瞬間「青い光」が急に広がったと証言しているようだ。これはどうもチェレンコフ光$${^{*2}}$$らしい。チェレンコフ光と言うと核燃料貯蔵庫の水槽が青く光っているあの青い光$${^{*3}}$$だ。荷電粒子(電気を帯びた粒子。電子や陽子など)が水の中で光の速度よりも速く運動するとあのような青い光を発する。光速より速く運動するものはないと言われているが、それは真空の場合。水の中やガラスの中では光の速度は真空のそれよりも小さい。従って粒子が光速より速くなることもあり得る。

 事故の瞬間に現場の作業員が見た青い光はまさにこのチェレンコフ光である可能性が強いらしい。それも眼球の水晶体でチェレンコフ光が発生$${^{*4}}$$して、それを知覚したというのだ。如何に強い放射線を浴びたかが分かる。

*1 放射能汚染と被曝
*2 Chelenkov Effect: Seeping away weird image
*3 武蔵工大炉の炉心部とチェレンコフ光
*4 [BlueSky: 968] 「青い光」はチェレンコフ光? 東海村臨界事故

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