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20040301 平べったい水筒

 もう少し平べったい魔法瓶はないだろうか。できればウイスキーを入れるフラスコ$${^{*1}}$$みたいな魔法瓶がいい。そうすれば鞄に入れたりするのに便利なような気がする。

 魔法瓶の構造$${^{*2}}$$は、ガラス瓶の壁を二重にし、その間を真空にして、真空に面した壁面には銀メッキが施されている。これによって熱の伝導、対流、幅射を極力防止し、瓶内部のものの温度を一定に維持する。1881年、ドイツのヴァインホルトが発明$${^{*3}}$$したらしい。二重瓶の真空に面した面を銀メッキする構造を考え出したのはイギリスのデュワーだった。実験室で使われる「デュワー瓶$${^{*4}}$$」はこのデュワーが語源だった。

 ガラスの魔法瓶は割れやすいので、最近の水筒型の魔法瓶はステンレス製が殆どである。

 ステンレス製の魔法瓶でも二重瓶になっていて中が真空になっている$${^{*5}}$$。中が真空になっていると大気圧がステンレス容器に掛かってくるので凹みやすくなる。強度の点から平べったい魔法瓶は作りにくいと思っていた。

 先日、家のステンレスの水筒の底が抜けた。中身が真空である筈なのに底が抜けた。中を真空に保つために溶接か何かしてあるはずだから簡単に底が抜けるはずがない。変だなと思って中を覗いたら、断熱材として発泡ウレタン$${^{*6}}$$のようなものが入っていた。真空ではなかった。値段がそれなりのものは真空になっているが、巷で500円程度で売っているステンレス製水筒は中身が発泡ウレタンだった。

 これならば平べったい形状でも強度の点で真空のものほど問題はない。平べったい魔法瓶が欲しい$${^{*7}}$$。

*1 Google 検索: フラスコ ウィスキー
*2 大阪の地場産業・魔法瓶
*3 身近な真空 魔法びんがつくる新しいライフスタイル
*4 マイサイエンス/定温関連製品/デュワー
*5 家庭用品品質表示法-消費者政策-経済産業省
*6 発泡ウレタン(ウレタンフォーム)の株式会社エアータイト 発泡ウレタン 実験
*7 たのみこむ

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