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20000514 million

 英語で百万を表すmillion$${^{*1}}$$は千分の一を表す接頭辞milliと語源が同じらしい。ラテン語$${^{*2}}$$の千を表すmilleという言葉から出来たという。
 何故、千を意味するmilleから百万を意味するmillionが出来たのか。

mille x mille=1,000 x 1,000=1,000,000=million

という$${^{*3}}$$があるらしい。最後の「on」が自乗を表しているのだろうか。そのあとはbillion、trillion、quadrillion、quintillion、sextillion、・・・、centillionとなっている。billionはbi-millionで「倍のmillion」と言う意味らしい。以下同様に「tri-million、quadri-million、quinti-million、sexti-million、・・・、centi-million」で「三倍のmillion、四倍のmillion、五倍のmillion、六倍のmillion、・・・、百倍のmillion」のようだ。

 たとえばbillionの成り立ちからすると意味はmillionの倍、算術的には自乗、で

1,000,000 x 1,000,000=1,000,000,000,000

で一兆になる。零の数を倍にすればよい。
 この辺が米語と英語の数詞の混乱の原因であろう。米語の場合の意味はbillionは十億、英語の場合は一兆である。最近は英語も十億という意味で使われているらしい。そうなると米語の場合、billionはmillion(1,000,000) x mille(1,000)となり、billionの語源からずれている。trillion、quadrillion、・・・はそれぞれmillion(1,000,000) x mille(1,000) x mille(1,000)、million(1,000,000) x mille(1,000) x mille(1,000) x mille(1,000)、・・・となる。
 centillionに至っては英語の場合、語源通りにmillionの百乗で10^600を意味するのだが、米語ではmillion(1,000,000)にmille(1,000)の99乗を掛けることになるので10^303になる。それぞれ零の数が600個と303個になる。

 日本語(漢語)の大きい桁を表す数詞$${^{*4}}$$よりも合理的に出来ているが、同じ単語で数の意味が二通りある英語は非合理である。

*1 大きい数、小さい数、SI接頭辞(Large and small numbers and SI prefixes)
*2 ラテン語入門
*3 原子から宇宙まで
*4 日本語での命数法

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