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Connecting the dotsについて思うこと

Connecting the dotsとはAppleの創業者スティーブジョブズがスタンフォード大学で行った有名なスピーチでの名言である。

ジョブズが大学を中退した後に潜って受けていたカリグラフィの講義のおかげで、文字ごとに幅が違うプロポーショナルフォントをマッキントッシュに採用するヒントを得たという。

当時やっていた時は将来役に立つかどうかが分からなかったけれども、夢中になって取り組んだことが後から振り返ると結果としてものすごく役立っていたということだ。

しかし、中にはこの名言について誤解している人もいる。

点と点がつながるという結果を追い求めて、どんな行動を取れば良いかと逆算しようとしているのだ。Connecting the dotsの本質は、取り組んでいた当時は点と点がつながることを狙いとしていないというところだ。

Jobs自身はスピーチの中でこう述べている。

Again you can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backward
「繰り返しになりますが、将来を見据えて点と点を結びつけることは出来ません。後に振り返ってみた時にしか点と点を結びつけることが出来ないのです」

過去のある一点から現在に無理やりつなげようとするのはConnecting the dotsとは言わない。とりあえず自分の中に点を打っていって、後から過去を振り返ると一本の線になってつながっていたということだ。

最初から点を繋げようとしてはいけない。でも、やっぱり点と点をどうしても繋げたくなってしまう。気持ちはとてもよく分かります。Connecting the dotsを経験したいですよね。そこで私なりにどうやったらConnecting the dotsを経験しやすくできるかを考えてみた。もちろん最初から繋げようと逆算するのはNG。

dotを増やすのはどうか

とにかくdotを増やすため色々なことに挑戦してみる。dotをたくさん打っていけば狙っていなくても、いつかどこかの点と点がつながるかもしれない。

しかし、本当に無数にdotを打てば良いのか。10年前にたった1時間やっただけのdotが本当にConnecting the dotsに繋がるだろうか。

もしそのチャンスがあったとしても、それに気づくことが出来ず、Connecting the dotsは実現しないだろう。もちろん、10年前にたった1時間やったことであっても、何度も反芻していれば、思い出すことができるかもしれない。

最初から繋げようとしてはいけないが、繋がる点が過去に存在するのにそれを思い出せないのはあまりにも惜しい。


大きなdotを打つ

もちろんDotsを増やすことも大切でありそれを否定するつもりはない。しかし、やるからには一生懸命取り組んでdotを大きく打つことが重要である。

dotではなくcircleになるくらい大きな点を打つのだ。

私たちが本当にConnecting the dotsを経験したいのは自分の一生懸命にやっている仕事や趣味などに対してではないですか。

であれば、dotsを増やすことも大事ですが、大きなdotsを打つことも重要だ。

ジョブズ自身もカリグラフィに夢中になっていたからこそ、マッキントッシュの制作の時にカリグラフィで学んだことが思い出され、結果的にConnectin the dotsが実現したのだ。

直感を活かして大きなdotを見つける

大きなdotを打ちながらdotの数を増やすのはとても難しい。

大きなdotを打つのは狭く深く時間を使い、dotを増やすのは広く浅く時間を使うため、2つを両立させるのは難しいのだ。

どうしたら良いのかと言えば、最初は広く浅くやりつつ、その中から自分が深くやることを見つけて、上手にバランスを見ながらやっていくしかないだろう。

たくさんdotを打っていけば、いつか自分が大きなdotを打ちたくなるものに必ず出会える。その時は、これは今まで自分がやってきたことと何か違うと言う直感が働くはずだ。理屈よりも直感を大切にしよう。


自分が一生懸命にやったことしか語ることが出来ない

自分の人生を振り返ってみても、過去に一生懸命にやったことしか語ることが出来ない。

大きなdotを打つためには時間をかけて深く物事に取り組まなければならない。たくさんdotを打つことはもちろん大事だけれども、大きなdotを打つことはそれ以上に大事なことなのだ。


じゃあ、またいつか会いましょう!

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