見出し画像

フェイズ・アウトのルールおさらいをして《とんずら》を使いこなそう

どうも、カジュアルプレイヤーのざきです。
今回は感染デッキプレイヤーがよく目にするけどややこしい効果
『フェイズ・アウト』についてwikiをみながら勉強します。

自分用メモですが、暇つぶしに読んでいただければ幸いです。


いや、そもそもフェイズ・アウトって何よ?

という方もいるかもしれません。(僕です)
僕がMTGをプレイするようになった『新たなるファイレクシア』のころには使用されておらず、「過去のセットで採用された古いルール」くらいの認識でした。
ところがどっこい、数年前からちらほらと「フェイズ・アウト」という単語がテキストに採用されるようになり、感染デッキでは普通に採用圏内のカードもフェイズ・アウトが登場したため「そんなルール知らん!」と言っている場合ではなくなりました。ひえ~

例えば《とんずら/Slip Out the Back》ですね。

「私ははじめからここにいなかったよ。」

Slip Out the Back / とんずら (青)
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それの上に+1/+1カウンター1個を置く。それはフェイズ・アウトする。(次のそれのコントローラーのターンまで、それやそれについているすべてのものは存在しないかのように扱う。)

フェイズ・アウトとは「それやそれについているすべてのものは存在しないかのように扱う」状態の事です。
大事な感染クリーチャーが除去されそうになった時に回避したり、
相手のブロッカーが邪魔なときに一時的に退かしたりできます。

フェイズ・アウトしたパーマネントはそのコントローラーの次のターン(アンタップステップ前)に元の状態に戻ります。これを「フェイズ・イン」と言います。

明滅と何が違うの?

フェイズ・アウトは明滅(一時的な追放)とよく似ています。

明滅との明確な違いは領域を移動する(場を離れる)かどうかです。


「明滅」は一旦追放領域に移動してからまったく新しいオブジェクトとして場に出ます。

「明滅」の特徴
・ETB能力が誘発する
・カウンター、装備品、オーラなどが外れる

対して「フェイズ・アウト」は”位相の変更”なのでフェイズ・インしたパーマネントはフェイズ・アウト時の情報を持ち続けます。
(※位相:物理的な状態。タップ・アンタップ、表・裏など)

「フェイズ・アウト」の特徴
・ETB能力は誘発しない
・カウンター、装備品、オーラなどは外れない(一緒にフェイズ・アウトする)
・召喚酔い状態ではない
・タイムスタンプは更新されない

(「アウト」・「イン」なんていうのでどこかに行ってしまうような気がしますが、その場で「透明になる」イメージを持つとしっくりきやすいかも?)

モダホラ2の想起インカネーションを使いまわすようなデッキはETB能力が重要なので明滅の方が相性が良く

感染のようなデッキにはフェイズ・アウトの方が相性が良いです。

なぜ感染と相性が良いのか?

「武器を下せ、愚民どもめ。」

このフェイズ・アウトの良いところは場を離れないので「状況がリセットされない」ところです。
《とんずら》で乗せた+1/+1カウンターはきちんと消えずに機能しますし、《王のもてなし》で付けた王族・役割トークンも消えません。
召喚酔いにならないのでフェイズ・インしてすぐ殴りに行けます。(非常に大事)

巨森の蔦(呪禁付与)との違い

除去からの回避という意味では呪禁との類似点もありますが、使用のタイミングが異なります。
《とんずら》(フェイズ・アウト)の場合は対象のクリーチャーが「戦場にいない扱い」になるため
・全除去、生贄除去など対象を取らない除去を回避できる
・相手のブロッカーやシステムクリーチャーを退かせる

といったことが可能になります。
ただし、戦闘から取り除かれるためアタック時の強化呪文としては役に立ちません。

注意しておきたいルール

フェイズ・アウト中は効果を受けない

「その持続的な効果は常に致死的である。」

例えば《ぎらつかせのエルフ》を《とんずら》でフェイズ・アウト中に
対戦相手が《疫病を仕組むもの》を唱え、ETBでクリーチャータイプ「ファイレクシアン」を指定した場合
フェイズ・アウト中の《ぎらつかせのエルフ》は急に墓地に行ったりはせず、フェイズ・インした後でタフネス0になり状況起因処理で死亡します。

「お前はファイレクシアに仕える。お前の部品はファイレクシアの別などこかに仕えた方が良かろう。」

なので、フェイズ・インする前に《四肢切断》などで《疫病を仕組むもの》を除去できれば《ぎらつかせのエルフ》は生還します。

継続的効果の終了とフェイズ・アウト

時には控えめな森の生き物ですら、過去からの強力な力を受けることがある。

《古きクローサの力》の効果でターン終了時まで+4/+4修正を受けた《ぎらつかせのエルフ》がそのターン中にフェイズ・アウトした場合、
ターンが終了した時点で《古きクローサの力》の継続的効果が終了するため、次の自分のアンタップ・ステップ前にフェイズ・インする《ぎらつかせのエルフ》は普通に1/1の状態です。

「効果が切れるタイミングを失って大きくなったまま戻ってくる!」
なんて都合の良いことは起きません。残念。

想起とフェイズ・アウトその①

想起コストで唱えた《忍耐》を対象に《とんずら》を唱えた場合、

1.《忍耐》が解決し場に出る
2.ETBで「墓地をライブラリーボトムに送る能力」と「生贄に捧げる能力」がスタックに乗る
3.《とんずら》を唱えて解決し、《忍耐》がフェイズ・アウトする
4.スタックに乗っているETB2つを解決する、が場に《忍耐》が存在しないので生贄に捧げられず「墓地をライブラリーボトムに送る能力」のみ解決する
5.次の自分のアンタップ・ステップ前に《忍耐》がフェイズ・インする

となって《忍耐》を場に残すことができます。
フェイズ・アウトしてしまうので即ブロッカーにしたい場合には役に立ちませんが覚えておくとどこかで役に立つかもしれません。

想起とフェイズ・アウトその②

対戦相手が想起コストで唱えた《悲嘆》を対象に《とんずら》を撃つとハンデスが普通に解決されるうえに+1/+1カウンターが乗った悲嘆が場に残るのでやらないほうがいいでしょう。

ただし、想起《悲嘆》に対戦相手が《まだ死んでない》を唱えた場合

対応して《悲嘆》を《とんずら》すると
《まだ死んでない》が対象不適正で消えるため一応2度目のハンデスは回避できます。
(結局2枚ハンデスされて悲嘆も場に残るならこっちのほうがチョットだけまし?でもつらい。)

装備品とフェイズ・アウト

「本当に死んでいるかどうか確かめる方法が一つある。」

エンチャントされていたり、装備品を装備しているクリーチャーがフェイズ・アウトする場合、それについているエンチャントや装備品も一緒にフェイズ・アウトします。
そしてクリーチャーにエンチャント、装備された状態でフェイズ・インします。

フェイズ・アウト中はクリーチャー同様、対象に取れないのでフェイズ・アウト中の装備品に《活性の力》を撃とうとしないように注意しましょう。

その蔦は、人工物の周囲に生い茂り、歯車を壊し霊気を吸い上げていた。

MTGのルールは一見複雑そうだけど複雑だぜ‼


というわけで、フェイズ・アウトについてルールを確認したわけですが
ルール一つ一つ、カード一つ一つ効果や活用方法を理解しておくとここぞという場面で役に立つ、

ような気がします。

そしてMTGはこれだけ複雑なルールでもきちんと正しい処理が存在するので納得感があって面白いですね。

それでは今回はここまで。
見ていただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?