自宅で楽器を弾いたり歌をうたったりしたい人の賃貸物件の選び方

yuta ishizaka

最近、8年ぶりの引っ越しをすることに決めました。

リモートで仕事をするようになってから家で過ごす時間が長くなって、久々に家で楽器を弾いたりDTMをしたりして過ごしたいな~と思い続けていたので、それを実行にうつした形です。

これまで楽器を弾けるようなタイプの家には一度も住んだことがなかったので、全くの知識ゼロから物件を探したところ、意外とまとまった情報がない!

ということでせっかく色々調べたし、似たような境遇の人のために、今回得た知識・ノウハウを書き残しておこうと思います。

なお、まだ引っ越していないので自分の物件選びが正解だったのかはまだわかりません。

楽器ごとの防音の難しさ

まずは基礎知識です。
なにをやりたいのかによって、必要な防音性能、防音の種類が変わってきます。

防音が難しい順に、上からこういったイメージになります。

ドラム
--- 超えられない壁 ---
金管楽器(サックスなど音大きい系)
声楽(男性)
---
グランドピアノ
声楽(女性)
声楽ではない感じの歌
ヴァイオリン
ギター

各ブロック内での細かい順番とかは気にしないでください。
ここで大事なのは、だいたい3つぐらいのレベルに分けられるということです。

ドラムは音が大きいうえに低音・キックペダル踏みによる振動があるのでダントツに防音が難しいです。ドラムだけはダメです、という物件がけっこうあります。
次に難しいのは金管楽器。単純に音がデカいので防音が難しいのでしょう。
声楽というのはオペラみたいなものを想像していただきたいのですが、これは女性と男性ではレベルが違い、女性の声楽はよくても男性の声楽は禁止ということもよくあります。

防音の難しさはだいたい以下の3つの変数で決まっているようなので、物件のOK楽器リストに目当ての楽器がなかった場合は、このあたりを判断基準にするとよさそうです。

  • 地面に対する振動発生の有無(空気経由でない直接的な振動は防ぎにくい)

  • 音量の大小(大きい音は減衰しても大きい。パワー!)

  • 音の高低(低い音は壁を突き抜けやすい)

楽器可能物件の種類

楽器可能!をうたっている物件には、だいたい3種類あります。

ほぼ完全防音

リハーサルスタジオのような、ほぼ完全防音の性能を備えた物件です。
ドアが分厚くてレバーの上げ下げがいるようなものになっていたり、Box in Boxという、部屋の中に部屋をつくるみたいな構造になっていたりします。
全体が防音のものや、1室だけ防音室になっているものがあります。

特徴はこのあたり。

  • ドラムや金管楽器や複数人でのセッションも可能な物件が多い

  • ほぼ完全に音漏れを防げるので24時間演奏できる

  • もちろん外の音も入ってこない

  • 家賃がかなり高い(防音でない物件の相場の1.3~1.5倍ぐらい)

  • 物件数がかなり少ない

  • 2部屋以上あるような広い物件が少なめ

ブランドとして、
ミュージション
サウンドプルーフ
ラシクラス
などがあります。

簡易防音

完全防音物件ほどではないが、防音性能を備えている物件です。
色々バリエーションがあって、床や天井が簡易的な二重構造になっていたり、壁が厚いコンクリートのものになっていたり、換気装置が防音のものになっていたり、窓が二重サッシになっていたり、ドアを閉じると隙間が埋まる構造を持っていたりします。
他には、普通の物件の中に設置型の防音室が搭載されているパターンもありました。

特徴はこのあたり。

  • ドラムは基本ダメで、金管楽器や男性声楽も禁止の場合が多い

  • 多少は隣家の演奏の音が聞こえてくる可能性がある(音楽をやる人同士の入居なので多少はお互い様での精神)

  • ↑なので、演奏可能時間が定められている

  • 家賃が少し高い(相場の1.1~1.3倍ぐらいまで幅ある)

  • 物件数がやや少ない

  • 2部屋以上あるような広い物件もまぁある

ブランドとして、
音楽マンション
などがあります。

防音してないけど楽器いいよ物件

楽器可物件の中には、全く防音性能はないんだけど入居希望者を集めるために楽器可としているものがあります。
こういった物件の場合、楽器可になっていたのにクレームがきた!とか、そもそも他の人の演奏が聞こえすぎて生活しづらいとかがありそうなので、基本選ばないほうがよさそうです。

見極め方としては、↑に書いた完全防音とか簡易防音の設備がなにもなさそうだぞ?というところで判断すればよいと思います。

楽器可能物件のある場所

余談レベルの知識です。

狭めの簡易防音物件は、音大や藝大付近に密集している傾向があります。
音大生の一人暮らし狙いですね。

完全防音や、簡易防音でも広い物件になると、音大付近にもあるけどそれ以外のところにもけっこうあったりします。

なお、防音物件のほとんどは都内にあります。

楽器可能物件の探し方

大きくは2種類。

防音賃貸の特化型サイトで探す

防音賃貸・楽器可能賃貸特化型のサイトがいくつかあります。
総合サイトだと、どの楽器が可能かの情報やどんな防音設備があるかが載ってない場合も多くてかなり探しにくいので、こういった特化型サイトで探すのがオススメです。

音楽賃貸ネット
防音賃貸.com
カナデルーム

ウェイティングに登録する

ブランド展開しているような防音物件は、メールやLINEで物件の空き情報を受け取れる仕組みを持っていることが多いです。
いま音楽ができる賃貸はとても人気が高いようで、新築の物件や、イイ立地・条件の物件が空くと物件掲載サイトに載らずすぐ埋まってしまうことも珍しくない状況なので、狙っている物件がある場合はリストに登録してチェックしておくのがよいと思います。
例としていくつか載せておきます。

ミュージションのウェイティング登録(LINE)
音楽マンションのウェイティング登録(LINE、メール)

楽器可能物件に住む以外の選択肢

楽器をやるうえでは、楽器可能物件に住む以外の選択肢もありそうです。
詳しくは書かないですが概要だけ書いておきます。

防音室を設置する

普通に物件に防音室を設置して、防音室の中でやるスタイル。
しっかりした防音室は買うと最低でも100万円ぐらいしますが、月額1万円程度からレンタルもできます。
ただ、かなり重量があるので設置できるかどうかは物件の床耐久力とオーナー次第です。
メリットは引っ越さなくてもいいことで、デメリットは部屋が狭くなることとエアコン設置したり設置自体が大変なことでしょうか。
あとは、もともと鉄筋コンクリートの部屋とかなら、こういった防音室を入れたら簡易防音のマンションに住むより防音性能は高くなると思います。
ドラムは無理だけど他はいける、ぐらいにはなるかも。

ちなみにもっと簡易的な、数万円~数十万円ぐらいの防音室もあります。
防音性能は低いので、もともとそこそこ防音性能がある部屋へのアドオンならいいかも。

自分で窓やドアや壁などに防音措置をする

普通の窓はすごく音が出ていくので、隙間テープで埋めたり、窓用の防音ボードをつけたりするといいようです。
また、壁用の簡易設置型の防音ボードなどもあります。

こういうものを使わず自分でやるのはけっこう知識がいると思います。
よく吸音材だけ貼り付けたりで対策している人がいますが、吸音だけではあまり外に出ていく音を防ぐ効果はなくて遮音もセットにしないとetc…とか色々気にしなければならないことがあります。
きりがないので、この手段をとりたい人は自分で調べてみてください。

余談:防音性能以外に、楽器推奨物件か?も大事

ぶっちゃけ、鉄筋コンクリートのしっかりした家なら防音性能自体はそこそこ高いことも多いようです。

なんですけど、個人的には防音性能そのものよりも、住んでる人がみんな楽器推奨と理解していて、仮に音が聞こえてもお互い様精神になれる環境かのほうが大事なのではと思います。

自分で防音措置を施すとかじゃなく引っ越しを選んだのは、これが大きいです。

せっかくの楽しい趣味も、迷惑をかけてるかもしれない…という思いが常に脳裏をちらついていたら、思いっきり楽しめないしね!

ちなみに、楽器推奨マンションをブランド展開しているような物件だと、入居者用のレンタルスタジオがマンション内に設置されていたり、入居者用のコミュニティがあって楽器や演奏会に関する特典があったりすることも多いようです。


ということで、自宅で楽器を弾いたり歌をうたったりしたい人の賃貸物件の選び方でした。
ちなみに自分の引越し先は簡易防音にあたる物件です。
結局引っ越してどんな感じだったのか?は、また2ヶ月後ぐらいに書きたいと思います。

おしまい。

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yuta ishizaka

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