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会社視点や経営者視点の強すぎる人事は炎上する

人事のSNSでの炎上がここ数年多発しています。最近だと「ボーナスを貰ってから退職するよりも早めに退職したほうが互いのため」、その前は「採用は採ってはいけない人を見極める仕事」「給与にこだわる人とは働きたくない」「労働者は守られすぎ」などの投稿が炎上しました。

こうした発言が繰り返される原因は、人事の会社視点や経営者視点が強すぎるからではないかと思います。そもそも人事は会社愛が強い人が多いのに加え、最近はHRBP・CHROなど全社視点を持って組織をリードする人事がもてはやされているため、「会社の成長のために何をすべきか」という会社視点がでの思考が強くなります。これが行きすぎると自分と会社を同一視して物事を考えるようになります。

これを踏まえた上で過去の炎上発言を見てみましょう。従業員である人事が発言していると考えると違和感がありますが、経営者や社長の発言と読み替えると違和感はありません。

  • 採用は採ってはいけない人を見極める仕事

  • 給与にこだわる人とは働きたくない

  • 労働者は守られすぎ

  • ボーナスを貰ってから退職するよりも早めに退職したほうが互いのため

会社からすると社員の解雇は難しいので見極めが重要ですし、給与やボーナスが安いに超したことはないですし、労働者を守る労働法がじゃまなのは当然です。

こういう考えを人事や経営者向けにクローズドに発信する分には自由ですが、サラリーマンや求職者が多いSNSで発信すれば当然批判を浴びます。会社視点が強くなりすぎたあまり、候補者との乖離が生まれてしまうのです。

人事は候補者視点を取り戻すために副業したほうが良いと以前に書きましたが、それ以外に私が思いつく方法をいくつか書いておきます(私自身が試したわけではないので効果は不明)。

一つは人事以外の繋がりを作ることです。人事はSNSで他社の人事と絡む人が多い気がしますが、会社視点の強い者同士で喋ると、会社視点が余計に強くなります(エコーチェンバー現象)。会社視点があまり強くない人やフリーランスなどと繋がることで、候補者としての感覚を取り戻せるかもしれません。

もう一つはコーチやメンターを付けることです。自分の会社視点の強さに自分で気付くのは難しいので、他人に指摘してもらうということです。


私の採用の仕事については下記の記事をご覧ください。

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