見出し画像

大学入試で喩える「BtoB」「BtoC」マーケティングの違い

私はBtoB・BtoCマーケティング両方を経験していますが、その違いを大学入試に喩えて説明することがあります。

※学歴差別の意図はありません。


国立大入試と私立大入試の違い

国立大入試と私立大入試の大きな違いは科目数です。例えば、国立文系の二次試験は英数国社の4教科ですが、私立大文系の二次試験は英国社の3教科です。国立ではさらに共通テストで英数国理社の5教科がありますが、私立だと共通テスト不要の受験方法もあります。

これだけ聞くと、科目数の少ない私立が楽そうですが、私立は教科書をかなり深く勉強していないと回答できない難問が出題されます。例えば、2011年の上智大学の世界史で「エジプトの神聖文字が解読された年は?」という問題がありました。一応教科書には載っていますが、これを覚えているのは相当なエジプト好きか、教科書を隅々まで暗記した人ぐらいでしょう。

まとめると、国立は科目数が多い分(相対的に)浅く(※)、私立は科目数が少ない分深く勉強しなくてはならないということです。

(※)「相対的に」という注釈を入れているのは、あくまで暗記量が私立に比べて少ないという意味で「浅い」のであり、決して国立が簡単という意味ではないからです。

広くて(相対的に)浅いBtoBマーケティング

ここでマーケティングの話に戻ります。

突き詰めていうと、BtoBマーケティングとは「新規顧客の獲得」「商談の受注」「既存顧客の維持(リテンション)」の3つです。商談フェーズが増える分、BtoCに比べて幅が広いのですが、施策1つずつの深さはBtoCほどではありません。BtoBのWeb広告といえばGoogleとFacebookですし、リード獲得施策はホワイトペーパーとウェビナーですし、ナーチャリングはメルマガ一択だからです。BtoCに比べて、広くて(相対的に)浅い(※)わけですね。

(※)施策のバリエーションが少ないという意味での「浅い」であり、BtoBマーケティングが簡単という意味ではありません。

狭くて深いBtoCマーケティング

BtoCマーケティングには商談フェーズが無いことが多いので(自動車や不動産とかの高単価商材は別)、やることは「新規顧客の獲得」「既存顧客の維持(リテンション)」の2つです。が、新規顧客の獲得手段としてWeb広告を考えても、Google・Yahoo・Facebook・Twitter・LINE・Smartnews・Gunosy etc.無数に存在します。既存顧客へのアプローチにしても、メルマガ・SMS・LINEなど色々あります。BtoBに比べて狭くて深いわけです。

自分にあったものをやろう

大学入試と違ってマーケティングは両方やっても問題無いのですが、やはり適性はあると感じます。私は飽き性なので、狭くて深くやろうとしても一定ラインで飽きてしまいますし、そもそもBtoCよりもBtoBが好きなので、自分にとって興味の無い商材だと、どれだけスキルマッチしてもモチベーションが上がりません。「BtoBマーケターは少ないから狙い目」とか「BtoCのほうが予算多くて社会インパクトがある」とか色々な魅力がありますが、結局は自分にあったものをやるのが良いでしょう。


私のマーケティングの仕事については下記の記事をご覧ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?