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マーケティングの課題を「顧客視点」で捉える

マーケティングに取り組む上で重要なのが現状の課題整理ですが、この「課題」を捉えるのが意外と困難です。多くの企業では、「課題」を企業視点だけで整理してしまっているからです。

例えば、Web広告を運用しており、以下のような状況があるとしましょう。

  • 今はCPA改善にフォーカスしているが、CVRが低いという課題がある

  • ヒートマップを見るとメインビジュアルでの直帰がほとんどなので、「メインビジュアルの訴求が弱い」という仮説を立てた

  • メインビジュアルのA/Bテストを実施した

この課題や仮説は完全な間違いではないのですが、精度がまだ粗い。それは、「CVRが低い」というのは企業視点の課題であり、「なぜ顧客はこのLPでCVしないのか?」という顧客視点が欠けているからです。すると仮説も顧客視点が欠けるので、成功率の低い施策を打ちがちです。

顧客視点を踏まえて、以下のように課題を捉え直します。これが必ずしも正解とはいいませんが、先ほどに比べると施策の成功率が高いでしょう。

  • 「顧客は広告のクリエイティブとLPの乖離に不信感を持つ」という課題がある

  • 「広告とLPの訴求を揃えれば顧客の不信感を払拭し、CVRを改善できる」という仮説を立てた

  • 広告の文言を変更してA/Bテストした

この「顧客視点」を意識するというのは当たり前のようでいて、意外と忘れやすいことです。多くの社員は「予算」や「CPA」といったKPI達成のために行動しますが、KPI自体が企業視点の産物であるため、社員の行動が企業視点に最適化されてしまうからです。

私の経験則でいうと企業の社員が顧客視点を忘れずにいるのは困難です。そこで、社外取締役や顧問、私のようなフリーランスといった、社内の利害関係に束縛されない立場の人間を利用することで、顧客視点を上手く取り入れるのが良いのではないでしょうか。


私のマーケティングの仕事については下記の記事をご覧ください。

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