見出し画像

139【2023年師走・中小企業のリアル】地方在住経営コンサルタントの思索

写真は地元の氏神様です。朔日参りの際に撮影しました。我が家では大晦日の日中に1年の御礼をしに行くことが多いです。
ーーーーー


はじめに

師走ですが、世間とほぼ同じように、12月28日が仕事納めの予定です。とは言いつつも、一人企業ですので、365日臨戦態勢といいますか、プライベートと仕事の境目はほとんどない日々です。

「弊社の営業は〇〇日までです。新年は〇日~営業致します・・・。」的なメールが届くと季節を実感します。

今回は、不定期更新のなかむらコンサルタンツ通信です。弊社の直近のコンサルテーションの事例から、いち地方都市における中小企業のリアルを僅かばかりでも感じていただけたらと思います。

顧問先の経営計画を納品

昨年は顧問先として新たに3社ご契約いただきました。その内の2社の経営計画を納品しました。

①1社目→業種は店舗型のサービス業です。


償却前営業利益では黒字を確保しましたが、経常利益が僅かに赤字となり、経営者ご本人が相当悔しがっておられました。この黒字へのこだわりは非常に重要であると考えます。顧問契約を締結した頃と比べると数字への意識が高まり、着実に経営者としての技量が上がっていると思います。まだお若い経営者なので、これからのご本人と企業の成長が楽しみでなりません。

②2社目→業種は製造業です。


金属製部品の製造工程の一部を県内大手メーカーから受託しておられます。財務面は手元の流動性に余力があるものの、戦略戦術を定め、どう次の打ち手を出して行けば良いか迷っておられました。クロスSWOT分析から自社の内部環境と外部環境を可視化し、情報がかなり整理され、施策の内容と優先順位が決まり、対外的な行動が積極的になられていることをご紹介いただいた友人経営者の方からもうかがい、嬉しく思いました。これから、採用育成の内部体制と、生産効率を高める施策など取り組まねばならないことだらけですが、言い換えれば伸びしろだらけとも言えます。

どちらも経営計画納品後も「伴走をお願いします。」と言ってくださり、6カ月の契約更新となり有り難いことでした。

③3社目→業種は建設業です。


経営計画を策定中です。エリアでの業界再編の渦中でもあるので、前提条件が刻々と変化するのですが、懸案事項であった施工した先の債権回収が年内に完了し、業況が厳しいながらも取引銀行が所要運転資金内での当座貸越枠を継続対応。経営者の真摯な経営姿勢が認められたと感じます。複数回面談いたしましたが、優秀な銀行員さんが担当なのでこのチャンスを活かしていくことも大事だと思います。建設業のお客様であり、経営者自身の細やかなアフターフォローからの工事案件も受注しており、経営者が課題を直視して克服に対する行動を取れば、事態は必ず好転していくものなのだという原理原則を実感しております。また、弊社の人脈から協力し合える企業を紹介し、そちらからも工事を受注でき、仲介者冥利につきる瞬間もありました。

既存の顧問先の直近の経営から

食品製造業のお客様です。
かねてより思案していた、幹部候補社員の登用に成功したことが今年のトピックであり、今後大きなターニングポイントになる予感がしています。協業先に営業を重ね、提携企業が増え、主力の一つとなり得る、新商品の製造委託開始が目前となっています。大量生産も可能な製造体制なので、まずは県内・近県大手スーパーを中心の営業をサポートしています。直近は、県内資本の既存取引先である大手スーパーの販売網において経営者の地道な努力が実を結び、安定的なベース売上が向上しています。年明け以降は、県外ルートの販売網や生産効率、既存商品の改良も含めて外部の専門家と協力しながら業績向上を目指します。人材の入れ替わりによる組織の活性化は起こっており、安定的な受注で、平均月商が増え、当たり前の忙しさの水準が上がっています。組織内の生産面における筋肉がついてきていると言えます。

土木建設業のお客様です。
新入社員を2名迎えることができました。SNS・ホームページを連動させた採用、人材育成コンテンツによるブランディングを開始しました。毎月の採用PJメンバーでの中身の濃いミーティングから、小さい組織ならではの即、実行と検証を繰り返していけば、エリアでの売上規模を利益水準を維持しながら適切なペースで増加させていくことは充分可能だと感じています。若い経営者なので、色んなアイデアや情報に積極的に触れて欲しいと考えています。県外への情報収集の出張も効果的に利用しながら、足元の計画数値を確実にクリアしていける道筋はできていると考えています。立地は中山間地域且つ、不人気な業種ながらも自社の強みと将来への明確なビジョンを打ち出して行けば、新たな有望な人材を多く獲得できると信じています。エリアと業種のハンデはありながらも、若者が集まる企業を体現して欲しいと願っています。

弊社の取組み

3年強、自宅兼事務所でしたが、作業がメインとなる新事務所が年明けから稼働します。現在、紙媒体の企業案内・ホームページからの集客システム構築に着手しています。動画もシンプルなスモールスタートながら開始しました。ざっくり週1回更新を目処に継続予定です。千里の道も1歩からの精神で始めています。

来年は月1回の大阪への研修会以外に、2カ月に1回ペースで上京し(決して東京のやり方を安直に模倣するというわけではなく)、脳内イノベーションを意図的に発生させる行動を選択していきます。一つのゴールは商業出版2冊。対経営者向けに1冊と、対コンサルタント志望者への1冊です。

財務コンサルタント育成事業を、会計事務所との連携を考えているので、繁忙期が明ける6月中旬に第一回目をじっくり準備した上で始めます。岡山市内中心部の会議室で始めます。ニーズは未知数ですが、地域でゲリラ戦を展開する新たな支援家コミュニティ形成も企図しています。

番外編ですが、ゆるやかな人的繋がりの醸成を目的に行っている、昭和56年度生まれだけが参加する食事会「昭和56年会」も年2~3回ペースで継続予定です。2013年から始めて10年が過ぎました。今迄多くの参加があり、仕事の面でも助かる人的繋がりと刺激をもらっています。

まとめ

・新たな顧問先もコンサルテーションの内容を真面目に取り組んでいただき、課題が明確になってきている。

・成果の大小は行動実績の振り返りが重要であると実感した1年であった。

・改善が見られない顧問先はなく、弊社自身も負けじと成長に挑戦中。

・結局、経営計画に基づいた地道な日々の改善の積上げが業績向上につながっていく。
ーーーーー
今回もお読みいただきありがとうございました。

軽く読んで少しでも参考になる点あればぜひ「スキ」をお願いいたします。

少しでも共感いただける部分がありますように。

もしフォローいただければ嬉しい限りです。

株式会社なかむらコンサルタンツ
代表取締役 中村徳秀

メッセージ、お問合わせはご遠慮なく個人facebook、もしくは下記メールアドレスまでお願いいたします。

nori.nakamuraconsul@gmail.com
https://www.facebook.com/norihide.nakamura.18

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?