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81【財務コンサルタントのコンテンツ(後編)】地方在住経営コンサルタントの思索

写真は梅田の阪急百貨店です。私は経営者として小林一三氏が好きです。元銀行員で、100年続くビジネスモデルを幾つも作り出した、しなやかな発想としたたかさのバランスを絶妙に併せ持った人物像だったように感じています。

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このタイトルシリーズは最後になります。中小零細企業経営者やこれから独立系財務コンサルタントを志す方々に読んでいただきたいと考えています。まだの方は理解がより深まると思いますので以下、前編、中編もぜひ合わせてお読みください。

はじめに~2回の内容のあらすじ~

様々なイメージを抱かれるとは思いますが、年商10億円規模までの中小、零細企業向けの財務コンサルタントの仕事は多岐に渡ります。だからこそ、やりがいは多く、施策がうまくいった時の喜びはひとしおです。

なんといっても弊社のコンサルテーションは王道のクロスSWOT分析を施策の根拠かつ起点とします。この作業を怠けることなく徹底的に思考し、金融機関も評価しやすい、事業性評価に基づく経営計画を策定し、経営者とコンサルタントの深いコミュニケーションのための共通言語となります。

コンサルタントの守備範囲は広くなくてはなりません。営業部長的、経理部長的、経営企画部長的、総務部長的な動きなど多様なニーズに応えていってこそお客様の信頼を得られることになります。

3.経営企画部長的な動き

【施策の優先順位設定とリソースの配分協議】

この内容はまさに経営計画の策定プロセスの中で行われていきます。弊社の経営計画は基本的にA3サイズの用紙5枚分程のシンプル且つ実効性のあるもの(という自負)です。

1枚目➡クロスSWOT分析を徹底して行い、①強みと機会をクロスさせた積極戦略②強みと脅威をクロスさせた差別化戦略③弱みと機会をクロスさせた改善戦略④弱みと脅威をクロスさせた撤退・縮小戦略の4種類をあぶり出します。

2枚目➡1年で取り組むもの、3か年かけて取り組むものを優先順位毎に分類していきます。

3枚目➡中期ビジョンの設定と、3か年の予想P/L(損益計算書)。

4枚目➡3か年予想P/L(販管費明細内訳推移)と2枚目の施策による勘定科目毎の数字の動き(仮説)

5枚目➡重要施策を5~7項目抽出し、5W2H以上の細かさで3か月毎に行動していく内容を記したアクションプラン。

といった具合です。

シンプル過ぎるとイメージされるかも知れませんが、年商10億円規模までの中小、零細企業においては計画が「ある」ことと、「分かりやすさ」が重要であるというスタンスでいます。

4.総務部長的な動き

【人事、採用教育体制の構築と内部体制の強化】

まずオーソドックスなのは地域に根差して低廉な価格帯の採用媒体の経営者を紹介します。実はホームページを持たない企業は、年商10億円規模までの中小、零細企業ではまだまだ存在します。

ホームページを持たないケースは良い意味で、「色のついてない白地」でここから戦略を直に、一貫した軸をもって施工できるのでこれはこれでラッキーと捉えています。無事これ名馬なり、ではありませんが、シンプルな商流と少ないリソースで企業が生き抜いていくための粗利をコツコツ稼いで地元地域で安定的な支持を顧客から得ている企業は星の数ほど、日本全国津々浦々に存在しています。これらの集合体が日本経済そのものであるという側面も多分にあると信じています。

本論に戻せば、いわゆる企業ブランディングの概念を有せずとも稼いできたわけですから、この概念を導入することで伸びしろはまだまだ見込めると言えます。「ネットとかそういう論理でうちは集客していなんいだ。」とおっしゃる経営者もおられると思います。確かにそうですが、ブランディング施策をすることは投入する予算と力の入れ具合で効果の差こそあれ、業績の加速装置になることは間違いありません。

おそらく、人材の採用と教育の仕組み化が緊急性はないが重要な項目として長年横たわっているが、二の足を踏んでいらっしゃる経営者の方が大半と思います。ここで、人材採用と教育こそが最重要投資施策のひとつとの認識をもっていただき、PDCAで回していける体制構築の補助をしていくことも、財務コンサルタントという分野外のイメージをもたれるかも知れませんが取り組んで行かねばならないことです。

「人材の採用と教育が売上と粗利の源泉である。」という状態の企業は非常に多く、採用と教育体制にリンクさせたホームページや、はたまたもっとシンプルにエッセンスのつまった採用のための会社案内などの施策にどこまで性根を入れて予算を投入して辛抱強くこの課題に向き合っていくかという点が経営者に求められる大切なポイントと言えると実感しています。

まとめ

弊社の仕事を理解いただくために3回シリーズで書いて参りました。私自身があらためて自らのコンテンツを精査することで、今後のヒントやオリジナルの価値としてどう磨いていくか、ヒントを得られました。全て机上の空論ではなく、現在進行形のリアルなコンサルテーションを基にした情報です。つたない表現で分かりづらい箇所も多くあるやも知れませんが、全体像は掴んでいただける内容になったかと考えています。書いた内容が読者の皆さんが前に進む何がしかのきっかけになりますように。

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今回もお読みいただきありがとうございました。

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株式会社なかむらコンサルタンツ

代表取締役 中村徳秀

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