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㊷【こんなタイプの経営者がしぶとく生き残る。】地方在住の経営コンサルが地方在住の経営者のために書くブログ。

写真は倉敷美観地区の風景です。今月末で閉館になる、郷土が生んだ、燃える闘将星野仙一氏の記念館を訪れたこともあって少々熱い内容になりました。笑

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生徒と向き合う若い教師の姿勢に学ぶ

今年の4月から中一の次女が野球部にマネージャーとして入部しました。やっとコロナが落ち着き始め、球場へ試合の応援に行く機会が増えてきました。中三の長女の担任が顧問の先生ということもあり、娘らの様子を聞くと驚くほど詳細で濃い情報や分析を短時間にも関わらず教えてくださいます。「ここまで生徒一人一人のことを深く考えているのか。」と驚くと同時に、さすが教師だなと考えてしまいます。(彼は高梁高校野球部の元捕手で、高校時代の恩師は岡山県勢の県立普通科高校として初めて岡山城東高校が甲子園出場を成し遂げた時の元エースであり、猛烈な練習を成長のプロセスとして経験していることも歳の割に深みがあることに影響しているのかも知れません。これは勝手な分析…笑)

翻って自らを捉えると、職業は経営コンサルタントであり、経営者教育の一部を担っているという自覚があります。縁あって関わらせていただいている経営者には当然全力を注いで接しております。そのコンサルティング活動の中で意識して感じ取るようにしているのは、経営者も人間である以上、体調や感情の調子の良し悪しの波やバラつきがあるという点です。助言を理解し、行動してもらわねば経営の結果はそのままです。そのため、どのタイミングで相手がどんな状態かを確認し、理解の上、行動してもらえるのかを特に注視し、重要な事柄は伝えるよう努力しております。そして、向き合う経営者の深層心理や企業の根っこの部分をできる限り深い部分まで理解するよう努めております。

2005年4月にSMBCに入行して以来、保険会社勤務を経て、アパート経営・飲食店経営・保険代理店経営を経験する中で、少なく見積もっても500名以上の中小企業経営者とひざを突き合わせ向き合ってきました。「人の目利き」と言えば大袈裟かも知れませんが、20分ほど話せばその方の人となりや思考のクセ、課題として捉えていることの仮説を立てられるスキルが身についてきました。コンサルタントという立場から、継続的に結果を出し続けるタイプの経営者はどういう特徴があるのか見えてきたモノがありますのでそれをテーマに述べたいと思います。

顧問先との関わりから読み解いてみる

コンサルタントは家庭教師的であり、コーチであり、作戦参謀であり、時には外注幹部社員として的確な進言をするといった多岐にわたる役割があります。課題の解決策や解決の糸口となる専門家を紹介案内することも仕事の一つです。

少し俯瞰的な視点で述べます。

全国津々浦々に存在する、リソースが限られた年商10億円以下の中小企業における活性化のカギの一つは経営者と企業の能力を引き出すコンサルタントが多数育成されていくことにあると考えます。そして、更に正当な評価がなされる風土が醸成されていけば数多くの中小企業が厳しい環境下でも永続し、未来は明るいものになっていく可能性が広がっていくと信じて活動しています。有名な「ハチドリのひとしずく」の寓話ではありませんが、地方都市の片隅で自分ができることを少しずつ増やしたり高めたり、試みたりする日々を続けることで大きな社会変革や日本経済の向上に繋がっていくと信じて行動しております。

一人でも多くの切実に自社の永続を願う経営者さんに会えますように。そしてその力になれますようにという願いを込めてブログをしたためております。

どんな経営者が生き残るのだろう

私の顧問先で製造業の経営者の方がおられます。現在の陣容では現場に出ざるを得ず、忙しい合間を縫ってコンサルティングの時間を捻出していただいているのが現状です。コンサルティング期間が2年目になり、経営計画を策定していくなかで優先して行うべき項目が明確になってきたこともあり、業績についての成果が着実に上がってきています。

その経営者の姿勢には以下の特徴があります。

①素直さ

②謙虚さ

③数値への理解

④実行力

⑤自制心

こちらの顧問先で嬉しいことがありました。それはクロスSWOT分析を駆使し、最重要戦略に位置付けたトップ営業を自ら管理表を作成し、トライ&エラーを繰り返すことで、選別した県内未取引先と全国への販路開拓に結果が伴ってきたことです。図らずも商品の評判を聞きつけた視聴者層の分厚い地元ラジオ局から取材が入り、私は車移動中ニュースでその会社のことが放送されたのを偶然聴き、思わず心でガッツポーズしました。笑

その方は計画したことに真摯に向き合い、忠実に愚直に実行され続けています。そうすることで応援されたり、思わぬ幸運を引き寄せ始めたりしています。

まとめ

「自らを律して経営計画(仮説の集合体)に沿った正しい行動を積み上げられる人間」

が最終的に企業経営において残っていくのではないでしょうか。

大企業を一代で築くようなスーパーマンではなくとも、凡人が凡事徹底を継続し続けることが中小企業永続の重要ファクターです。天才的なひらめきや才能がなくても先人の知恵を駆使し原理原則に則ることで経営は可能だと考えます。

結局努力型人間が成功します(小成功かもしれませんが)。これが原理原則。なんだか道徳の授業のような内容になってきましたが、永く続く経営の土台は経営者の根本的な人として正しい考え方にあるのは事実です。

凡事徹底ができる正しい凡人を育て続けることが自らの仕事であると感じます。それと同時に自らが実践するのが当然であると考えています。

「偉そうに言うとるけどあなたはできてんの?」と思われた瞬間にコンサルタントとしての信頼は失われます。そのため、まだできていなかったり未熟な点は正直に言うことに努めております。

一方で、道徳に反する考えや行動が増えてくると衰退が始まるという事例は枚挙にいとまがありません。

経営を発展させようと思えば、経営学者が紡ぎだしたフレームワーク(思考の方法・枠組み)で自社に向き合い、真摯に思考し、考えを書き出すことに取り組めば脳の奥にあった解が必ず言語として出てきます。

アナログかも知れませんが、超天才集団マッキンゼーのコンサルタントもA4の紙にテーマとアイデアを手書きでストレートに書きだすところから思考を組み立てていくことは有名な話ですね。

自らを管理する項目をコツコツ増やしていけば、自信をもって自社の管理項目を増やしていくことができます。自制心をもってやるべきことを積み上げる。

「なんだ。当たり前のことじゃないか。」と思われるでしょう。そうなんです。当たり前ができるからこそ当たり前に存在していくことができるのです。

なんだか禅問答感が出て参りましたが、とりとめのない文章に何かを感じ取っていただければ幸いです。

今回もお読みいただきありがとうございました。

中村徳秀

もしメッセージあればご遠慮なく個人facebookまでお願いいたします。

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