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91【事業領域の設定がその企業の生きる道】地方在住経営コンサルタントの思索

写真は岡山県営球場です。1993年頃まではプロ野球の試合も開催されていました。
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はじめに

事業領域=事業ドメイン とも言います。

今回のブログの結論をひらたく言えば、「何をやって何をやらないのか。」を決めると、自社が選ぶ戦略と戦術が的を射た内容になり、研ぎ澄まされ、業績が向上しやすくなる、ということです。

事業領域の設定の重要性を、弊社の事例を交えながら読者の方々にイメージを掴んでもらえたらと思います。

誰に? 何を? どのように?の3要素で考えよう

唐突ですが、年商10億円規模までの中小、零細企業は外部環境の変化の影響をモロに受けます。

あれもこれもやろうとしても自社よりも優れた経営資源を持つ大規模な競合他社が、置かれた市場に存在する場合、粗利を獲得していくことは困難になっていきます。

だからこそ、市場において価値を発揮できるであろう事業領域を設定し、戦略と戦術を明確化した上で、少ない経営資源を投入して競争に勝っていかねばなりません。

例えば弊社の場合は「財務コンサルティング業」となります。ちょっと分かりづらいと思いますが、事業領域はあえて狭くしています。

事業ドメインは

①経営計画の策定支援とその後の運用

②資金繰り改善のサポート

③営業支援

ということになります。

身も蓋も無いことを言いますが、コンサルタント一人でカバーできる領域はたかが知れています。正直に言います。コンサルタントは万能ではありません。

だからこそ、事業領域を絞っています。

余談にはなりますが、

弊社が事業ドメインとする、経営において大切な基礎的な3分野をテーマに改善にトライ・エラーを繰り返しながら愚直に取り組んで行く、年商10億円規模までの中小、零細企業は必ずと言っていいほど業績が向上していきます。

ご参考までにですが、先ほど述べた、私の事業領域3つにおいてかみ砕いて言えば、次のようになります。

①経営計画の策定支援とその後の運用
Q.誰に?➡A.年商10億円規模までの中小、零細企業経営者に
Q.何を?➡A.クロスSWOT分析を起点とする、事業性評価の考え方に則した根拠が明確な経営計画を
Qどのように?➡A.個別でのインタビュー中心の形式で3,4時間のセッションを月に1回以上取組み、約6か月内で完成させる。

②資金繰り改善のサポート
Q.誰に?➡A.年商10億円規模までの中小、零細企業経営者に
Q.何を?➡A.銀行借入を
Qどのように?➡A.決算書3期分、返済予定表を分析し、対銀行交渉を補佐して最適化し、経理体制も見直し、毎月の資金繰り状況を改善させていく。

③営業支援
Q.誰に?➡A.年商10億円規模までの中小、零細企業経営者に
Q.何を?➡A.売上と粗利を
Qどのように?➡A.ミーティングやニーズに沿ったキーマンへの引き合わせ(マッチング)を実施し、向上させていく。


この3つの事業領域は、弊社が置かれた地方都市においては競合他社が存在しづらい現状です。

このように事業ドメインの設定により弊社が生きる道を明確化し、サービス内容を磨き続け、ニッチな市場における小規模なコンサルティング会社を経営できています。

ちょっと宣伝ぽくなって恐れ入ります。笑

事業ドメインを絞って年商3億円超を目指すべき理由

本論に戻します。

実は思った以上に経営資源が限られているため、年商10億円規模までの中小、零細企業はあれもこれもはできません。少し乱暴な言い方になりますが、置かれた市場において一心不乱にやることを決め、年商3億円超までは進むべきです。

なぜ年商3億円なのか?業種によっての差はありますが、年商3億円超えたあたりから、やっと規模のメリットを享受できます。あえてもっと下世話な言い方すれば、「生き残るためにも四の五の言わず、3億円まで進め。」ということになります。

多少ふわっとしていて恐縮ですが、18年間500社以上の中小企業経営者に接し、年商10億円規模までの中小、零細企業の決算書分析とコンサルテーションに200社以上取り組んできたことにより導き出された肌感覚の経験則です。

あくまで個人商店=家業でいいのなら話は別です。企業として存続していくには、きちんと最終利益を残して内部留保してかねばなりません。これしか企業の体力を強化していく道はありません。

債務超過を真摯に「恥」と捉え、「節税」という言葉に逃げず、ひたすらに納税した上で純資産を積み上げていくことが、生き残る強い企業になる条件です。

毎度のフレーズ「言うは易し。行うは難し。」ですが、理想を決めて1歩ずつ進むしかありません。(恥ずかしながら、過去私は年商1億円そこそこで経営者の道はギブアップでした…。)

ひたすらに事業ドメインを設定し、信じた道を追求していく。

これを愚直に3億円まではやりきるしかない!という決意で真面目にコツコツ経営に向き合っていけば必ず結果はついてきます。

何度も言います。弱者にあれもこれもやる余裕はありません。

勝ち筋がある事業ドメインを設定し、自社の商品やサービスをひたすらに競合他社が真似できないレベルにまで高めるように、一心不乱に取り組んで業績を向上させていくべきではないでしょうか。

まとめ

・戦略と戦術をより有効にするために事業ドメインを曖昧にせず、具体的に設定する。

・事業ドメインは、誰に?何を?どのように?の切り口で考え設定する。

・もし、自社が年商規模が小さい状態で、あくまで「企業」としての成長を狙うのならば、業種にもよるがまずは年商3億円を規模のメリットを享受するためにも目指そう。

・経営資源が限られる年商10億円規模までの中小、零細企業はまずは、何よりもまず事業ドメインを設定し、自社が生きて行く道を決めよう。

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今回もお読みいただきありがとうございました。

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株式会社なかむらコンサルタンツ
代表取締役 中村徳秀

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