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ドイツ最古の鍾乳洞〜ハルツ山地〜

ベルリンも今週は雨模様らしいが、こちらハルツ山地もぐずついた天気が続いている。今朝は起きたらすでに小雨が降っていた。

そんな天気なので、今日は先週6月22日から再開したという、バウマン鍾乳洞( Baumannshöhle)へ向かうことにした。前日に11時5分から入場できる予約チケットを購入しておいた。当日券も販売しているが、入り口に割と長い列ができていたのでオンラインの方が待ち時間が少なくて済むようだ。

さて、このバウマン鍾乳洞はドイツで最も古い鍾乳洞である。16世紀に偶然、鉱山労働者のフリードリヒ・バウマンによって発見された。1646年からすでにガイド付きの見学が行われていたのだそうだ。

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そして、ここにも旅行好きのある著名人が幾度も訪れたことがあるという。そう、ドイツの詩人といえばこの人、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテである。この人、風光明媚な自然のあるところには必ずといっていいほどその名前が聞けるほど、あらゆるスポットで紹介されているのがすごい。確か、チェコのガブリエラ遊歩道やプラフチツェ門にも訪れていたような。美しい自然の中で何を思ったのだろうか。

そんなゲーテだが、この鍾乳洞にも彼の名前が付けられたゲーテホールという自然の舞台が設けられていた。コロナ下でなければ、ここでシアターも行われているようだ。通常であればガイド付きの見学ツアーがあるそうだが、こちらもコロナの影響でタイムスロットごとに区切られ、5名までのグループでの見学ができるようになっていた。

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ゲーテホール©harzer-hoehlen.de

係りの人との立ち話では、ロックダウンの7ヶ月ばかりの間は時短契約のみで仕事もかなり減っていたのだそうだ。ハルツ山地のように観光客による収入に頼っている場所ではベルリンのような大都市とは違い、その影響は甚大になる。見学者の中にはマスク着用ルールを守らない人もいるらしく、注意するのが大変だという話だった。現在は感染者数も減り、数値が落ち着いているので尚更だろう。

先週からやっと少しだけ日常が戻っているんですよ。

休憩するために鍾乳洞から出てきた係りの人のそんな言葉が印象的だった。住んでいる場所や関わっている仕事によって、受ける影響の度合いが大きく違うのだ。

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車での移動中にも、小さな町は特に営業していないカフェやベーカリー、レストランが目立つ。ヴェルニゲローデやゴスラーなど、ハルツ山地でも有名な観光地はまだ人が集まるのかもしれないが、それ以外の小さな町のお店は再開の目処が立っていないのかもしれない。

夏休みのタイミングで数値が安定して何よりである。

バウマン鍾乳洞サイト:https://www.harzer-hoehlen.de/unsere-hoehlen/baumannshoehle





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