見出し画像

中途半端だなぁ

15度以上まで気温が上がり、春の陽気が数日間続いたと思いきや、また冬のような寒さに見舞われているベルリン。まるでこの行ったり来たりの気候が象徴しているかのように、コロナ関連を巡る状況も一進一退である。

これではさすがに体調や気分もスッキリとしないわけだ。

ロックダウンに関するニュースばかりが巷にあふれているので、本当はコロナ以外のテーマにしたかったのだが、どうも昨日の国レベルでの発表と今日のベルリン市発のルール内容に矛盾があるような気がして非常に複雑な気分になっている。

コロナ疲れの市民に対して緩和政策を取ろうとしているのは何となくわかるが、その辺の曖昧さが諸悪の根源ではないのだろうか。

政治家には政治家なりの理由があるので仕方のないことなのかもしれないが、長時間の協議の末、昨夜発表された内容には正直あまり説得力がなかった。残念。

ロックダウンも今月半ばでかれこれ4ヶ月になる。長い。月末にはイースター休暇も始まるタイミングだ。あまり締め付け過ぎても逆効果なのかもしれない。

ただ、風の便りで「小学校の算数の先生がコロナウイルスが原因で亡くなった。」というようなことを耳にすると、子供たちが通っていない学校の話だとしても他人事とは思えなくなってくる。

小学校の低学年が2週間前からクラスを二つに分けて3時間のみの短縮授業を行なっているが、来週からは高学年もそれに加わってくる。授業中はマスク着用が義務付けられており、休み時間も外で遊べず、給食もなし。

そんな状況から突然、12歳以下のサッカーのトレーニングはOKと言われても全くピンと来ない。変異種の感染が拡大しているのではなかったのだろうか。サッカーチームのトレーナーからも4月の週末に泊まりがけでトレーニング及び試合の予定が入っている、というような連絡があったばかりだ。

春になれば何もなかったことにする、というのがもはやドイツの王道であるかのように。うーん、ちょっと違うような気がするんだけどな。

What'sApp上では保護者から賛同の声がいくつか上がっていた。

sehr gut...(とてもいい。。)
Toll(すばらしい)
Das hört sich gut an!(よさそうですね!)

反応が軽すぎる気がするんだけれど、本当にそれで大丈夫なのか。もちろん賛同していない保護者もいるのだろうけれど、そういう人たちはどちらかというと私のように反応を示さずまずは様子を見る、というスタンスのようだ。

こうして参加する子供とそうでない子供が出れば、それはそれでまたチーム内に妙な亀裂というか仲間割れのような空気が生まれかねない。正直、3月中のトレーニング自体どうなのか、という考えなので状況を見て判断しようとは思っている。

こんな風にルールがどこか曖昧で中途半端なものだと、最終的には個人の判断に委ねられるわけでとても複雑な気分になってしまうのだ。気候の良い季節に戸外で身体を動かした方がいいのは百も承知なだけに尚さら判断に困ってしまう。

再開している短縮授業にしても、必ずしも全員に出席の義務はない。あくまでも各家庭の判断に委ねられている。ただ、授業に参加しない場合でもそれをカバーするようなオンライン授業などの提供は行われていない。週の予定表に沿って家庭学習をするしかないのだ。

いつまでこの状況が続くのか皆目見当も付かないが、もう少しわかりやすい明確な決定をお願いしたい、というのが正直な気持ちだ。

*タイトル画像は連邦保健省のサイトからお借りしています






サポートは今後の取材費や本の制作費などに当てさせて頂きたいと思います。よろしくお願いします!