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映画や本・音楽について

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2023年12月の記事一覧

ヴィム・ヴェンダースの東京

今日は子どもたちと改装前のKino Internationalで「Perfect Days」を観た。お昼ご飯のあとに行くにはちょうどよい時間帯。うっかりドイツ語吹き替え版のチケットを購入してしまったが、まぁそれは仕方がない。ありがたいことにセリフが少なめだったので、思ったより違和感を感じなかった。あぁ、それでもやはり日本語で観たかったなぁ。 「うわ、ママ、日本語じゃないやん!意味ない!」とは息子。厳しいのである。「しょうがないけど、日本語の方がよかったわ、ママ」と優しめの娘

ヴィム・ヴェンダースのベルリン

日本で大学生をやっていたときは、その大半を映画や音楽鑑賞に費やし、大学では授業に出るよりも図書館で過ごした時間の方が長かったように思う。茶屋町のロフト地下にあったテアトル梅田にはよく通っていた。 映画を観るきっかけを与えてくれたのは、奈良の中高一環教育の学校で知り合った体育の先生である。体育の先生でもあり、バスケットボール部の顧問でもあった先生には中学1年で担任を持ってもらってからずっと懇意にしていただいた。体育の先生なのに英語の教師より英会話が達者だった。アメリカから交換

ベルリン・フィルハーモニーによるチャリティーコンサート

息子の音楽の成績がなぜか非常に悪い。幼稚園の頃に少し習い始めたギターの先生に「この子は筋がいい」とか、補習校の劇の発表会でノリノリで踊りながら歌っていた姿の方が印象に強かったので成績表を見た時に首を傾げた。 授業中にふざけ倒していたか、まともに参加していないんだろうなぁ。 それしか考えられないような評価だったのだ。二者懇談でその件について触れると、どうやらその先生はかなり不評のようで、今学期からは別の先生に変わった。先生もクラスの雰囲気に馴染めなかったのかもしれない。それ

「脳のスイッチをオフにして叫べ」

イギリスから旅の余韻たっぷりでベルリンに戻ってきたが、帰って早々にいくつかイラッとする案件が続いて、文字通りすでに少々「うんざり」している。あぁ、これが日常というものなんだろうか、こんなものが日常だというなら御免こうむりたい。 別に大したことがあったわけではない。税理士事務所からのメールが直接届かず、なぜか相方経由になっていたこと。私の不在中に子どもたちがサッカーのとレーニンングや空手のコースに行かず、それをあたかも行ったかのように伝えてきたこと。友人とのやり取りの中で「は

今と昔

Suedeを知ったのは90年代の日本。おそらく雑誌か何かで紹介されていたか、タワレコかどこかで試聴して知ったのだと思う。細かいことはよく覚えていない。なんだかすごいバンドが出てきたな、という印象だった。 1995年にベルリンにふらっと来て、その頃よく買って読んでいたtipだかZittyというタウン情報誌的な雑誌でSuedeのコンサートがベルリンであることを知ったのか、街角のポスターで見かけたのか。こちらも細かいことはよく覚えていない。 とにかく、1995年だったか1996