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POISON

今夏、女の子の赤ちゃんが産まれた。
毎日言葉に出来ない我が子の泣くという心の叫びに悪戦苦闘している。
ミルクなのか、オムツなのか、眠れないのか、、

TVか何かで見たのだが反町隆史の「POISON」は赤ちゃんを泣き止ませる効果があるとかないとか。
まだ我が子には試してはいない。
曲自体はロック調でとてもあやすためとは思えないが前奏の低音が赤ちゃんには心地よいのかもしれない。
まだ言葉も知らない彼らの心の叫びをPOISONという必要毒?がおさめてくれるのかもしれない。
歌詞も「言いたい事も言えないこんな世の中は~」と微妙にマッチしてる気がしないでもない。

しかし言いたいことも言えないのはなにも赤ちゃんの時だけじゃない。大人になると往々にしてある。仕事で泣き寝入りしなきゃならないことだってある。
今回はそんな暗い話はしない。
僕の先輩の話をしたい。
先輩は職場の同僚で年齢は7つくらい上で2年目あたりからずっと仲良くさせてもらっている。
酒の席が僕らの主戦場だったわけだが今では釣りや旅行、スノボー、2人飲みなど多岐にわたってお世話になっている。
先輩であり飲み仲間であり友達という存在だ。

先輩は分け隔てのない性格で優しいので皆から好かれて引くて数多なのだ。
好かれる所以はおそらく言葉に嘘がないのだ。
自分の感情を言葉にのせて話してくれる。もちろん気をつけてはいると思うのだが。
だから相談しやすいしされやすい。

僕はその先輩と同期の友達の3人でよく遊んでいた。同期が職場を離れてからは回数は減ったものの定期的に集まって話したりしていた。

しかし互いに仕事のことやプライベートが忙しくなるにつれ、なかなか集まるのが難しくなってくる。
僕自身も結婚、出産、仕事などいろいろ環境が変化して忙しかった。
集まって話したりはしたいがなかなかタイミングが合わずに音頭をとることもやめていた。
そんな時に先輩からLINEがきた。
「3人で集まろうか」「たまには集まらないとせっかくの繋がりが切れちゃいそうで」
先輩からすれば何気ない提案かもしれない。
僕はこういう提案を7年も上の先輩がしてくれて、先輩がこの繋がりを大事だと思ってくれていたのが嬉しかった。
素直に言葉にするということは大人になるにつれてどこか避けがちになってきた。それは恥ずかしさなのか、国民性なのか。

素直になんでも言えばいいというわけじゃないが、大事なものを守り、紡ぐためには先輩のように素直に言葉にしていくべきだと先輩から学んだ。

先輩にもこのことを話すと「お前らは俺を頼ってくれるし慕ってくれているのを知っているから」
また嬉しい事ばっかり言葉にのせてぶつけてきた。
先輩の素直な言葉はある種僕にとって中毒性の高いPOISONだ。

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