見出し画像

広く浅く

多趣味だとかよくそんなこと知ってるねと物知りだと言われることがある。

実際は多趣味でもないし、なんでも知っているわけじゃない。知っていることだけだ。

カメラはとにかく撮るだけでWBやf値、画角など詳しくは知らない。
いわゆる感覚派なので教えることも出来ない。
レンズやカメラの購入はピンからキリまであるから何を選んでいいやら。
愛読書は価格.comみたいな友人に相談して買ってシャッターを切っている。

登山やマラソンだってそうである。20代前半はよくやっていた。仕事をしていても尚有り余る体力とストレス発散が原動力となり、フルマラソンだって完走していた。
熱しやすく冷めやすい性格は環境の変化で2、3年経つと動くことをやめた。
当時一緒にやっていた友人はたまに登山に行ったりしているから継続出来ることはすごいなと素直に思う。

熱を持ってやっていた趣味は周りにも話していたりするので自分が冷めてきた頃に「最近〜はやってる?」なんて聞かれて愛想笑いで対応してしまうことがよくある。

音楽なんかはわりと聴く方だ。
最近は疎くなってきたがジャンル問わず聴いていてチャートに上がってこないような曲も好んで聴いていた。
どっぷりハマるアーティストももちろんいたがとにかく手広くなんでも聴いていた。
同世代じゃ知らないであろう昭和の歌謡曲もわりと知っていると自負している。

僕のモットーになりつつある「広く浅く」。
あまりカッコいいモットーではないと思う。
これはもう自分の気質みたいなものなんだろう。

利点と言えば仕事上でいろいろな年代の人と話す時に合わせられる。
「若いのによく知ってるね」と言われる。
あとは語彙力が身についた。下手くそなコミュニケーション能力はこの語彙力で補填している。

結果論だけどね。

しかしこのモットーは極めるということに特化してないがゆえに得意だと言えることがないし突き詰めて努力することが苦手なのだ。

6歳から始めたサッカーも今の仕事も自分の意思は50%あるかないかで始まったものだから熱量が低いし周りが始めた動機と比べてしまった時に気後れする。

一つの事柄で長く居続けることが向いてない。
じゃあなんで専門職なんかしてるんだって言われるかもしれないがそれはまた書こうと思う。

こないだ義妹が勤める職場の案内パンフレットみたいなもので新人の紹介とプロフィールが掲載されているのを見た。
「狭く深く」が自分の信条だと書いている新人がいた。
文面で見ても見栄えがいいなあと思った。
履歴書や自分を紹介する時に「広く浅く」とはさすがに書けないな。

そういえば一つだけずっと続けていることがある。
ヒューマンビートボックスだ。
もう10年以上口から音を発している。
しかし共感を得るほど誰もしてないから共有もしづらい。

いいんだ、こっそり続けよう。
今は赤ん坊をあやすために使ったりしている。
心地よいビートを聴かせようと頑張った結果、ピッチやリズムが安定してきた。

誰に聴かせるでもないこの特技の終着点は赤ちゃんのためだったのかと思うと
それはそれで続けてきて良かったかなと思う今日この頃です。





この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?