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Re:Re:Re:雑音と同じ周波数

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ほんの少し、夜に触れたい。
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#手記

雪が降ると思い出す

雪が降ると思い出す

雪が降ると思い出す。

初雪予報を見ると子供ようにカウントダウンをしてはしゃぐ彼女を。

雪が降ると思い出す。

街灯に照らされる大きな白い雪を見て「綺麗だね」と言ってしばらく見つめる彼女のことを。

雪が降ると思い出す。

「今日、雪が降ったね」と言いたかった自分のことを。

雪が降ると思い出す。

彼女が過ごした最後の日にあの村で初雪が降ったことを。

雪が降ると思い出す。

私が冬が嫌いだと

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正義と誠意

人を憎むのはつらい。

自分の心が醜くなるのがわかるから。

人を憎むのはつらい。

憎んでもどうにもならないことをわかっているから。

それでも、「加害者」がいる遺族はその憎しみと戦わなければいけない。

殺人事件。

それと、交通事故。

その憎しみを断ち切れる人物は、他でもなく加害者なのだろう。

「ごめん」で済むなら警察はいらない。

それはそうだ。

だが、たとえ謝罪したところで世界は変

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