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妻と娘3歳の争い模様

ここひと月ほど、我が家のトイレの床には、トイレットペーパーの芯が2本、横たわっている。

これは、私と妻の争いの具現であり、またメタファーである。

うちの妻は、「担務領域」に(ある一面は)大変厳しい。

あなたの仕事はあなたのもの。あなたが出したゴミは、あなたが片付けるべき。

その通りです。

が、その姿勢は、時に銀行窓口くらい頑なで、融通が利かない。

この場合は、
「あなたが出したトイレットペーパーの芯は、あなたが片付けなさい。私は絶対やらないわよ」
という、無言の圧力
なのです。

私の見解としては、
・僕じゃない
・仮に僕のものだったとしても、そんくらい片付けてくれよ。僕はそうしてるぞ。
・僕じゃないし・・・。いや、そうだよね?うん、僕じゃない。

ということで、こうなれば互いの信念をかけた、冷戦なのです。

さて、我が家は

息子8歳
娘3歳

の4人家族。

息子がもっと小さかったときも感じていたが、娘となればより、妻の子育て方針をビシバシと感じる今日この頃。

妻は性分が活動家的というか、ー 私はエセフェミニスト(私は良いけどあなたはダメという矛盾した姿勢ゆえ)と呼んでいる ー そんな感じなので、娘を自立した女性に育て上げたい欲求が強いようだ。

それ自体は私も当然同意するところなのですが、少々行き過ぎに感じられる。

・ピンクの服を着せたがらない
娘がピンクの服を選ぶとしかめ面をして、他のにすれば?と誘導する。
結果、朝っぱらから妻と娘のバトルが始まってしんどい。

・ディズニープリンセスに厳しい
(貰い物の)ディズニープリンセスのシャツを着ようとすると、特に厳しい。
シンデレラや白雪姫がプリントされたシャツですが、お姫様がどうとか喋る娘に、「お姫様なんてそんなに良いもんじゃない」とかのたまう妻。
じゃ捨てれば良いんじゃないか?と思ったが、妻は節約家でもあるので、捨てられはしないらしい。
このあたり、妻の葛藤が見え隠れして、はた目からみていて大変楽しい。

・「かわいい」はNG
娘は最近、「これかわいい」「(私)かわいい?」と、「かわいい」という単語をよく使う。その都度妻は、「かわいいけど、可愛いだけが全てじゃない」なんてことを言う。
ぼそっと、「可愛いなんて言葉は、保育園で覚えてきたのか」と呟いていた。
つぶやきを総合するに、要は「可愛いとは誉め言葉だけど、呪いでもある」「可愛くあれという社会的圧力」みたいなことらしい。
いつか、「可愛いなんて言葉はうちの娘に使わないで」とか各所に言い出さないか、私は不安。
ただし、息子にも娘にも、「こっちのほうが『カッコいい』」とは話すので、そのあたりがエセフェミニストである。

そして最近は、娘がキスを覚えてきた。

寝かしつけをしているときなどに、顔を寄せてきて私の頬やデコにキスをする。
私だけじゃなくて、妻や長男にもしようとする。

単純な親バカの話はあまりしないようにしていますが、これは文句なしに「可愛い」。

こういうことをされると、確かに彼氏とか結婚相手を連れてきたら、
ー いやそう決めつけるのは良くないので「パートナー」にしておきましょう、これも妻の教え ー
その、のこのことやってきた「パートナー」を、ぶん殴りたくなる気持ちもわかるような気がする。

娘は、妻や長男にもキスをしているのですが、そのたびに妻は娘に言う。

「ねえ! ちゅう して良いって聞いた?同意はとった!?」

結構な詰問口調と声量である。

こんなことをしてくれるのは、今この一瞬だけなので浸っておけば良いものを。

さすがに、「別に良くない?今だけだよ」と妻に申し上げたが、「ダメだよ。性的同意は大事だから」ということでした。

ここで注意しなかったら、手当たり次第にあいさつ代わりにキスをしまくる、そんな欧米娘になるんか?なわけないと思うぞ。

まぁね。間違ってはないけどね。

正しくなくとも、間違ってはない。
それがうちの妻です。

数年後に「言うとおりにしといてよかった」的なことは多々あります故、とりあえずは我が家の大黒柱である妻に追従していこうと思っています。

追伸)
昨日気付いたら、トイレットペーパーの芯は、息子が「工作に使う」ってことで回収していました。
これも一つの循環か。それとも息子が気を遣ったのか。
いずれにしても、その芯は、衛生的でない。


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