見出し画像

#4 スピッツ / ハチミツ(1995.09)

スピッツの6thアルバムにして最も売れた大名盤です。誰もが知ってるヒット曲「ロビンソン」も収録されています。アルバムを通して爽やかで非常に聴きやすいです。

○全曲レビュー
M1: ハチミツ
タイトルトラック。爽やかなポップロック。
曲の最後にイントロのフレーズを持ってくるところが好き。何聴こうか迷った時にとりあえずこの曲を再生すると、心地良すぎて流れでアルバム全曲聴いちゃうっていう不思議な力がある。

M2: 涙がキラリ☆
100万枚近く売り上げた12thシングル曲。シングル曲の中ならトップクラスに好きかも。スピッツには何曲かあるけど一人称が俺っていうのが爽やかな曲調とのギャップがある。因みにこのシングルは平成7年7月7日に出ている。クリスマスを特別な日となっている風潮に対抗して七夕をクローズアップさせたいという思いかららしい。

M3: 歩き出せ、クローバー
このアルバムの象徴的な爽やかギターポップ。映画「フォレスト・ガンプ」から影響を受けて作った曲。草野さんがギターを弾いたのはこの曲のみである。歌詞は"生きること"をテーマにしていて大変メッセージ性が強い。特にCメロが好き。

M4: ルナルナ
タイトルは漫画「ブラック・ジャック」に出てくる白いライオンの子供から引用したもので曲との関連性はない。響きの良さかららしい。「涙がキラリ☆」のカップリングでありどっちをA面にするか迷ったとのこと。躍動感のあるベースラインが非常に印象深い。

M5: 愛のことば
シングル曲のようでシングル曲じゃない。まぁ2014年にリミックス版が出たんだが。爽やかではあるが歌詞はなかなか重い。反戦歌という解釈もできるような。名曲なのは間違いない。

M6: トンガリ'95
元々パンクバンドだったことを再認識させられるような曲。パワーコードで進行された疾走感溢れるこのアルバムでは異質のロックナンバー。タイトルはスピッツ=Spitz=尖っている(ドイツ語)からきている。

M7: あじさい通り
耳に残るキーボドリフと木琴の音色が良い味出している雨の日に聴きたい曲。前曲の勢をちょっと抑えたような印象。

M8: ロビンソン
言わずと知れたスピッツ史上最大のヒットシングル曲。スピッツの曲は大概そうだが、特にイントロが印象的。歌詞はいろんな解釈ができそうな程に難解。草野さん本人はなぜここまで売れたか分からないそうだ。カラオケで歌おうとしてもキーが高すぎる。

M9: Y
意味深なタイトルは分かれ道を記号化したものである(他にも意味があるらしい)。曲はアルバム唯一のバラードで、歌詞は別れをテーマにしたもの。ただの別れでは無さそうだけど。

M10: グラスホッパー
流れを一転させるアップテンポなロックナンバー。ヴィブラスラップの音が聴こえる。歌詞はなんというか。アレっすね。アレ。普通に聴いてると何も違和感無いのに歌詞をしっかり見ながら聴くとあぁ〜ってなる。聴けばわかる。

M11: 君と暮らせたら
アルバムのエンディングを飾るアコースティック調の曲。最後の「今日も眠りの世界へと すべり落ちていく」の部分で内容がすべて妄想だったのだとわかる。

スピッツのアルバム構成の秀逸さを感じられる大名盤「ハチミツ」は、スピッツが好きでもベストアルバムくらいしか聴いたことないような人に是非お勧めしたいアルバムです。曲の1つ1つに個性があり、捨て曲がありません。これを聴いたらさらに「インディゴ地平線」などのオリジナルアルバムを聴きましょう。

#スピッツ #音楽レビュー #音楽 #邦楽

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?