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色彩の教科書(29)紫が持つ不思議なチカラ~紫から連想されるイメージ

紫は、とても広いイメージを持っている。日本では古来、紫の染料を作ることが非常に難しかったため、高貴な人にしか使用することがゆるされず、そのため、高貴、高級で神秘的なイメージがある。しかしその反面、妖しく、性的なイメージ、あるいは打ち身の色や死斑の色から病的、不吉なイメージまで持たれる場合もある。
そんな広く複雑なイメージを持つだけに、紫を好む方の性格も少々複雑だ。直観力に富み、はにかみ屋で消極的な一面があるかと思えば、指導力を発揮し、威厳を持ち、高貴さを人に感じさせるような面もある。高度な感性を持っているため、文化的志向が強く、芸術家に紫を好む人がとても多い。その一方、その感性の高さから、気取りが強く、キザな態度が出てしまう人もいる。また感性の部分が邪魔をして、その感覚と会わない人とうまくいかない場合がある。また、優雅さを好む傾向が強く、俗悪的なものを嫌う傾向も強い。
紫が気になって仕方がない方は、自分の気持ちを信じたい、精神的混乱を沈静したい、外からのプレッシャーを低減したい、という精神状態にある。つまり自分の感性、精神的な部分の混乱を沈め、自分を冷静に見つめなおしたい、という時に紫がとても気なる。また、身体の調子が悪いときなども、紫が気になって仕方がなくなる。

(具体的連想)
葡萄・茄子・紫蘇・古典・藤・杜若・あやめ・菫・桔梗・紫苑・紫陽花・黄昏・夜明け など

(抽象的連想)
癒し・高貴・優雅・典雅・二面性・不安・死・神秘・精神性・性欲・複雑・憂鬱・不安・女性的・古典的・もの静か・臆病・低俗など

藤色、ワインレッドを好きな方の性格は

同じ紫系統でも、やや淡いニュアンスの「藤色」や、赤みを帯びたワインレッドを好きな方は、紫好きとはその性格が少々違う。藤色を好きな方は繊細で平和を志向し、内気。他人をよく指導し、職場で信頼されていることが多い。一方ワインレッドを好きな方は、外交的、かつとても個性的。やや気難しく、理想を求める傾向が強い。


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