俺氏、ひさびさに激うつ状態に陥る。 / 「気力」の病 (repost)

 なんだかいくつか「スキ」をいただいていて、しかも知らない人ばっかりなので、「なるほどTwitterを離れた世界というのはこういうものなのか」とちょっとにやにやしています。にやにや。

 どうも、つい廃です。

 落ち着いたら自己紹介エントリ書いてプロフィールに固定しようと思っているのだけど、その前にひとつ、自己紹介になりそうなテキストを置いておきます。Tumblrに置いているブログのような何かで、すこし好評を得た文章であります。うひゃあ8年前。36歳。……わりとちゃんとしてるな?w


 Original:  2013/11/12 1:20 AM

 最近の俺はうつ状態である。あった。
 わかりやすく言うと、うつ状態とは悲しいとか死にたいとかは、ない。ただ単に気力がないのである。もっとわかりやすく言うと、生きる気力がないのである。
 生きる気力がないと何が起こるか。生命維持活動をする気も起こらない。食欲がない。眠くならない(横になれば眠れるが、そもそも布団に辿り着く気力がない)。社会生活をする気も起こらない。身なりを整える気力もないから風呂場に辿り着けない。衛生観念がおかしくなるので、掃除洗濯といった家事をする気力はまったくない。


 じゃあ何をしているか。


 座っているのである。


 ただ座っているだけというのもこれはこれで辛いが、そもそも気力がないのですることがない。読みかけの本? 編みかけに手をつける? それらを取りに立つ気力もない。ついでに俺には家族もいるが、口を開くのも億劫で会話をする気力もない。
 さて、我が家の俺の定位置に座ると、目の前にネットに繋がったMacBookがある。じゃあTwitterのTLを眺めてみようか。TLを眺めていると「外」へ意識が向かうのでとても良いことは俺が一番知っている。夜フクロウを前面に持って来る。あれ、見られない。上滑りして読めない。ならフィード消化にかかろうか。それもできない。現在・新しいもの・家の外全てに対して気力がない。
 さて困った。何もできないな。だいたいそういう時に俺が行くのは2chである。あそこで過去ログを読むという行為は、「現在・新しいもの・家の外」の全てから切り離されている。また、一般のWebサイトでアーカイブが充実しているところへ行くこともある。実名出すと無限回廊とか、発言小町でもいい。とにかく「現在・新しいもの・家の外」以外の何かを求めて、ネットの海に潜り込む。ちなみに今回は合宿所を読みふけっていた。10年前とかマジかよ……。
 もちろんoutputはいっさいしない。そんな気力がないからだ。あれだけよく喋る人間がTwitterで無言になる。ブログ? バカを言っちゃいけない。Tumblrもはてブも見ない。見る気力がない。


 そして俺は生命維持活動と社会生活を放棄する。


 アレな話で恐縮だが、トイレに立つことすら億劫なので、水分を摂らなくなる。そもそも水分を取りに台所へ立つ気力がないんだが。食事は家族がいるのでかろうじて摂っていたが、1人暮らし時代はご想像通りである。過去一番ひどかったのはうつ状態による栄養失調と脱水症状であった。


 ところが、今の俺はいつまでもこのままだと大変困ったことになる。要はいつかは抜け出さねばならないのである。抜け出せなくてもやらねばならぬことはある。家族のために家事をせねばならない。と言うか、俺自身のためにこのままではいられない。俺はいわゆるラピッドサイクラー(急速交代型)のケがあるので、この危機感はだいたい数日間のうつ状態の後にあらわれる。
 ところが、「現在・新しいもの・家の外」を全力で拒否していた俺は、世の中がどうなっているのか、浦島太郎状態である。と言うか今何日だ。何曜日だ。これはまずい。何かとっかかりはないか。あわててTLを見る、Feedlyを見る。ああみんな働いて帰って来ている、平日なんだな。世の中ではそんな事件があったのか。Webではまた炎上案件か。あっなんかうまそうなもん食ってる人がいる。


 そうやって、俺は暗がりから這い出す。まぶしいなぁ、目がちかちかする。明日は頑張ってあれをやろう、そう言えばそれもやらなきゃ、出掛ける用事はあったかな、家族には悪いことをしたな。
 そこまで考えて、ひとつため息をつく。


 次はいつ、こうなるんだろう。


 ……というのが、(俺の場合の)うつ状態です。
 多分抑うつ症状に苦しむ人の中には、自分を自分で責めたり、ただひたすらに悲しんでいたりする人もいると思うんですが、俺自身は長い病歴でこう実感しています。
 気分障害は「気分」の病じゃない。「気力」の病だ。
 要は「生きる気力がない」んです。だから、生きるためには何より大切なものであるはずの「自分」を否定したり、生きるためには必要な仕事に行けなかったり、生きるためには必要な食欲が失せたり、します。よく、うつは治りかけが危ないと言いまして、ちょっと気分が上向いて来た時にこそ自殺の危険性が高くなるということなんですが、これ単純に重いうつ(=生きる気力が損なわれている)だと、死ぬ気力すらないってだけの話です。少し気力が戻って来たところで死ぬわけです。


 あれ、オチがなくなっちゃった。
 まぁ、そういうことなんですよ。それだけです。

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