君と見上げた星空は偽物でした

君と星いっぱいの夜空をみた。その星の光は100万年前の光だったみたいで。だけど、そこにあった気持ちは絶対に本物ではなかったよね。わたしは星も月も綺麗にみえたのに。
少し風が吹いていた事を憶えていて、きみからふんわりやんわり涼しい匂いがしてきたんだよ。ラムネソーダをのんでいたね。
ビー玉がとれずにいたわたしを笑ったんだ。
その笑った顔は本物にみえたのに。届かなかったんだ。いや、最初からその気がなかっただけだ。わたしとのことはなんだったんだ。わたしとの関係はなんだったんだ。ただのともだち?ただのこうはい?ただの知り合った女?ただの埋め合わせ?まさか、かのじょではないよね。

夏が始まろうとする頃の記憶は、それくらいで着信音も、温かかった声も、温かく感じただけで、君の涼しかった部屋も、全て結局夢だったんだ。夢にしよう。一瞬でなつがおわった。偽善だ。偽善。偽善すぎるよ。全て許そうと思えたのに。もう、ビー玉いらないよ。代償を払え。

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