21歳、1人でエジプトに行ったワケ

21歳夏、アルバイトで貯めた35万を使って、エジプトに2週間の旅行に行きました。

この話をすると、大抵の人にドン引きされます。「いや、なんでエジプト！？」「なんで1人！？」といった感じで、皆目をひん剥いて驚いてくれるので、エジプト旅行は、私が披露しがちな小ネタの1つになりました。

オカルトが好きで、友達をエジプト旅行に誘ったものの皆に断られたから、という理由で渋々一人旅に行きましたが、旅行自体はとてもハードで、殆ど修行でした。

WiFiは無い。ご飯は合わない。常に気温が40度ぐらい。アジア人な上に女1人だからとても浮く。いちばん悔しかったのは、「馬に乗せてあげるよ」と話しかけてきた歯のないおじさんに、5万もぼられた事です。

けど、ピラミッドや神殿を実際に見たときの感動は未だに忘れられません。ほんとに凄かった。「息を呑む」ってこのことか！と思ったし、この感動を人生であと何回味わえるのだろう、むしろ、この感動のために生きているのではないか、と思える程、衝撃的でした。

とは言っても、実は、エジプトにそこまで恋焦がれてた訳でも、オカルトにどハマりしてた訳でもなかったんです。

20歳の時、がん疑惑が出て、死ぬんだと早とちりした結果、「何か成さねば！」と焦りに焦って、エジプト行きのチケットを買いました。

まあ結局、癌じゃなかったんですけどね😂

がん疑惑があった時期、死ぬとしたら今何をすべきなのか、を真剣に考えていました。が、残念なことに、したいことが何も浮かばなかった。 そしてこれがとんでもなく悔しくて、そんな自分を早急に変えないといけないと思いました。

なぜしたいことが浮かばなかったのか。それは、私が何もしてなかったからです。バイトや学校を頑張って、他人と足並みを揃える程度の努力をしているぐらいではダメなんです。その程度の努力では、自分の人生にすら固執出来ないのだと気が付きました。

自分の頭で考えて、自分の感性で行動しない限り、自分らしいこだわりは生まれない。そして、こだわりのない人生が終わったところで、自分自身だって悔しく思えない。でも、それはさすがに、めちゃくちゃ勿体ない事です。

だから、学生でお金に余裕が無い中、無理をしてエジプトに行きました。

人生の目標が分からないなら、短期的な目標でいいから何かやってしまおう。それを繰り返すうちに、やりたい事を絞っていけるんじゃないかと考えついたからです。

「がんの可能性があります」とは二度と言われたくないけれど、案外、人間追い込まれた方がいいのかもしれないですね〜〜