見出し画像

海外ドラマ「刑事ヴァランダー」Season2 BBC製作、スウェーデンの小さな街が舞台のミステリー

原題 Wallander
製作 BBC
製作年 2010
原作 ヘニング・マンケル
キャスト ケネス・ブラナー、リチャード・マッケーブ、ジーニー・スパーク、トム・ヒドルストン他
評価(10段階): ★★★★★☆☆☆☆☆

ケネス・ブラナー主演でスウェーデンの街、イースター(Ystad)を舞台にしたミステリーのSeason2。

重厚と一言でいうが、イギリスのミステリーは救いのないものが多いと思う。
個人的には軽く楽しめるミステリーが好きなので、評価としてはどうしても低くなってしまう。それでも見続けてしまう、何か惹きつけるものがあるこのドラマ。

(以下、ネタバレ含む)

1. 殺人者の顔/Faceless Killers

Season2の製作は2010年。1話はその頃の状況を反映し、移民、外国人が絡んだ話。視聴者に、ヴァランダーを通して偏見や差別という問題に向き合わせる。
最期にF…とヴァランダーに言い残した被害者。ヴァランダーはそれをFarmer(農家)かもしれないしForeginer(外国人)かもしれない、定かではないという。
ヴァランダーはその直前、娘から両親がシリア出身の男性を紹介されていた。その時の自分の胸に過った違和感。その一瞬浮かんだ思いに苦しむヴァランダー。同僚は誰だって思ってしまうことはある、大切なのはそれにどう対処するかだというが、そう簡単に気持ちの整理ができない。
そして被害者の最後の言葉の意味を考えとき、それが自分の偏った頭から出てきたものなのか、それとも本当に聴いたのかわからないという。
さらに、“外国人”というのをマスコミには公表するなと命じたにも関わらず、情報が漏れてしまう。そして”外国人”という言葉がどんどん独り歩きして別の新たな事件を引き起こしてしまう。情報を漏らした警官は事実は公にするべきという気持ちだったのだろう。だが、道徳心からとかではなく、公表したら何が起こるのかヴァランダーには分かっていたのだ。

2. 笑う男/The Man Who Smiled

第2話では元警察官が登場。
彼は勤務時間外に車両追跡中、誤って10代の少女をひき殺してしまったため免職に。対するヴァランダーは前話でネオナチの男性を撃ってしまうが正当防衛と認められ、警察組織に残っている。
せめて自分にも警察官を続けるかどうかのチャンスをくれと頼むその言葉が重い。

3. 五番目の女/The Fifth Woman

第3話はきっとヴァランダーが前に進むためにあった回なのだと思う。息子の内面世界、魂を心配していた父。偶然みつけた父の絵から、少しは父の気持ちを理解することができたのかもしれない。

前作の感想
刑事ヴァランダー Season1 感想

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?