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海外ドラマ「ヘビー・ウォーター・ウォー」ナチスの原子爆弾製造阻止に挑むスキーの男たち

原題 Kampen om Tungtvannet
製作 ノルウェー
製作年 2015
キャスト エスペン・クロウマン=ホイネル、クリストフ・バック、アンナ・フリエル他
評価(10段階): ★★★★★★★★★☆

題材は映画、テレマークの要塞(主演カーク・ダグラス)と同じ。
映画はとにかくスキーをすべっていた印象しかなかったのだが、こちらは登場人物の描写や作戦内容も全体像として掴みやすくて入り込めた。

核兵器の開発に利用される重水を唯一製造しているノルウェー、リューカンのハイドロ社の工場。
その破壊を目的としたガナーサイド作戦。

物語はさまざまな登場人物の視点から描かれていく。
大学教授であり、イギリスに行き作戦の指揮をとるトロンスタッド。
作戦立案を行うイギリス軍の女性、スミス少佐。
ノーベル物理学賞の受賞者でドイツ側で重水を使って核の研究を行うハイデルベルグ。
ナチス占領下で重水の製造を命じられ従うしかないハイドロ社の工場長とその妻。
作戦を実行するノルウェー部隊の隊員たち。

最初にパラシュートで乗り込んだグルース(ライチョウ)と呼ばれる4人。
その後来るはずだったイギリス軍の部隊は撃墜。その後さらにノルウェー人から6人が選ばれ、最初の4人と合流して工場爆破の任務を行うことに。
無事に任務に成功。この辺りのスキーのシーンはやっぱり印象に残る。
しかし工場再建のようすがみられ、アメリカ軍による大規模な空襲が実施され、工場で民間の犠牲を出すことになってしまう。
最後は重水をドイツに運ぶのを何としても阻止するために客船に爆弾を仕掛ける。

原爆で大きな被害を出さないためには多少の犠牲は仕方ないのか。
女性や子供の乗る客船に爆弾を仕掛けるのも仕方がないのか。
最初の頃は犠牲に対して怒りを抑えられなかったトロンスタッドも戦争が続く中で少しずつ変わったように思える。最後は客船に爆弾を仕掛ける作戦に同意。
これを最小限の犠牲で成功といっていいものなのか。考えさせられた。

スミス少佐が素敵だった。歌も素敵。トロンスタッドが惹かれるのも分かる。
日本で女性たちが銃後を守るといっていた、同じ時代とは思えないなあと思いつつ。

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