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海外ドラマ「ウルフ・ホール」トマス・クロムウェルを描くBBCの歴史ドラマ

原題 Wolf Hall
製作 BBC
製作年 2015
キャスト マーク・ライアンス、ダミアン・ルイス、クレア・フォイ他
評価(10段階): ★★★★★☆☆☆☆☆

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ブッカー賞も受賞したヒラリー・マンテルの小説、ウルフ・ホールをドラマ化した作品。題材はヘンリー8世に仕えたトマス・クロムウェル。
1.5h×4話。

作品背景
作品背景については参考になったサイトを3つ挙げておきたい。

原作も同様のようだが、話の回数の割に登場人物が多すぎるくらいに多い。知識がある方がより楽しめると思う。
クロムウェルが感情を抑えた役どころ。抑えすぎて行動に至る感情や経緯についていきにくい。全体として感情を表に出すアン・ブーリンの方が印象に残った。

映画わが命つきるとも(1967)とは異なる視点から描いているので、トマス・モアは異端者への拷問や処刑も辞さない頑固な老人という感じ。(映画も昔見たがクロムウェルが出ていたのすらも覚えていない...)
肉屋の息子のウルジー枢機卿。そして鍛冶屋の息子のクロムウェル。最後まで自分を引き上げてくれたウルジー枢機卿への思いは変わらなかったという風に思えた。それともどこまでもヘンリー8世に忠実だったのか。

この物語の後の歴史がまたすごい。
ヘンリー8世はドラマにも出てきたジェーン・シーモアと結婚。ジェーン・シーモアはのちのエドワード6世を産んですぐ死去。その後さらに3度結婚を繰り返している。
エドワード6世が若くして亡くなると、最初の妻キャサリン・オブ・アラゴンの娘メアリーが即位(最初の女王と言われる)。そこでカトリックへの揺り戻しが起こり国内は混乱状態に。メアリー1世はその過酷な迫害から別名bloody Maryと呼ばれる。結局はアン・ブーリンの娘がエリザベス1世として女王に即位。

ドラマでは描かれないが、クロムウェルも最後は失脚してトマス・モア同様に処刑されロンドン塔に晒される。
結局、一番恐ろしいのはヘンリー8世ではないだろうか。

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