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感情のコントロール上手は幸せなのか

私は、感情をコントロールするのが得意だと自負している。

つらいとき、なぜか客観的になってその状況を面白く思えたりする。それができないほどつらいときは、自分をさらに追い込んでとことん落ち込めばけろっと忘れる。あとはお風呂に入ったり、お笑いを見たり、音楽を聴きながら散歩したり、つらさから逃げる方法をたくさん知っている。(こうして書き出してみると非常に単純な方法ばかりで、自分の浅はかさに驚く。)

でも逆に、嬉しいときや楽しいときは、「何か裏があるんじゃないか?」「本当に自分にとって良いことなのか?」と邪推してしまう。

要するに、感情を平坦に保とうとしてしまうのだ。

そんな自分に何度救われたかわからない。だが、「これでいいんだっけ?」と、ふと思うときもある。極論、「何が楽しくて生きてるんだ?」と思い始めてしまう。


感情の波にのまれるのは良くない。でも、ちょっとくらい揺さぶられてた方が刺激があって楽しい気もする。そう思いつつも、やっぱり怖くて感情の波にうまく乗れない。波が来たら安全な浜辺へ逃げてしまう。

それは、傷つきたくないからだ。

波にうまく乗れずに、溺れて苦しむのは嫌だ。実際、誰しもそういう経験があると思う。感情にのまれて、つらくなって、そんな自分に嫌気がさして。少なくとも私は散々経験してきた。だからこそ、今のように自然とコントロールするようになっているのだ。


生きていれば楽しいこともつらいこともあり、つらいことを避けられないのは理解しているつもりだが、傷つくリスクからはできるだけ遠ざかりたい。楽しい・嬉しいという前向きな気持ちから突き落とされるのが一番堪えるため、無意識のうちに浮足立つ気持ちを抑えこんでしまう。

つらいことから逃げつつ、楽しいことは純粋に楽しめたらいいのになぁ。


こう考えると、私は真の感情のコントロール上手とは言えないのかもしれない。負の感情は減退させ、正の感情は増幅させることができてこそ、そう呼べるのだろう。こうして現状を憂いている時点でコントロールできているとは言い難い。


でも、全部の感情にうまく整理をつけられたら、それこそ本当に「何が楽しくて生きてるんだ?」という状態になってしまう。今の自分も嫌いじゃないし、感情とはこれからもそれなりにうまく付き合っていきたい。

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