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乾物シリーズ「凍り豆腐」

凍り豆腐より「高野豆腐」の呼び名が馴染み深いかな?と思います。
日本農林規格(JAS)では「凍り豆腐」とされているということはこちらが正式名称なのでしょうか。

歴史
古く1200年前、最澄が中国から持ち帰ったといわれている。凍り豆腐の由来には諸説あるらしく、その中でも鎌倉時代、紀州(和歌山)の高野山に住む高僧が精進料理をとおして食べていた豆腐が冬の厳しい寒さで凍ってしまい、翌朝それを溶かして食べたところ食感が美味しかったことから作られるようになったという説がある。

製造方法
今出回っている凍り豆腐は人口冷凍方法で作られている。
一般に市販されている豆腐より、やや固めに作り切断して急速冷凍して熟成させる。解凍後脱水してから温風で乾燥させる。
明治末期に工業化されて以降、よりやわらかい凍り豆腐に仕上げるため、色々な製法が開発され、1925年に開発された澱粉を配合しやわらかくする製法は今でも活かされている。のちに開発された重炭酸ナトリウム(重曹)を加える膨軟加工法にとって代わったのです。

栄養成分
脂質の代謝を促進する大豆サポニンや老化を予防するビタミンエ、骨粗鬆症を防ぐイソフラボンやカルシウム。マグネシウム、食物繊維などの栄養素も豊富である。凍結変性したタンパク質は血中のコレストロールを抑制する作用が強く、消化吸収にもすぐれている。脂質の割合が多いが(100g中に約33gの脂質)、8割が不飽和性脂肪酸で、中性脂肪やコレステロールを減らす働きに優れている。

品質の見分け方
褐色に変色しているものは避ける。脂質が多いため、陳列中に高音や強い光線に長時間さらされると脂肪が酸化してしまうので陳列環境に注意して購入する。

保存方法
凍り豆腐は腐りにくく、賞味期限は6ヶ月程度である。酸化を防ぐために買ってきたパッケージのまま光の当たらない涼しいところに保管する。開けたものはポリ袋などで密封しカビが生えるのを防ぐ。他の臭いが付着しないように強い臭いのものとは一緒にしない。

改めて、高野豆腐を知ると、お出汁のじゅわ〜と染みた高野豆腐煮もおいしいですが、まさにお肉の代用にもなる可能性を秘めた食品だなと思いました。
菜食主義の方に人気の大豆ミートが最近、スーパーなど身近にも手に入りやすくなったのですが、昔から伝統の食材の底力もまだまだ捨てたもんではないのではないかと、魅力をさらに追求したくなりました。
レシピは今考案中ですので、出来次第シェアします。
では、また明日〜

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