見出し画像

営業で挫折した経験。

ぼくは2年前、挫折した。

ぼくは、営業活動をしていた時期があった。高単価な商材を扱った営業活動だった。営業を始めてから3ヶ月して、2件の契約をとり、営業に自信を持ったぼくがいた。しかし、そこから約6ヶ月間、まったく成果が出なかった。

とても辛い日々だった。

営業の数を増やしてもうまく行かない。一本の電話の質を高めようとしてもうまく行かない。何をやってもうまく行かなかった。心の中で営業向いていると思っていた自分を殴りたい。そんな自分を責める日々が続いた。

そんなある日、契約が取れた。

一つのことがきっかけで、悶々としていた日々が払拭された。その理由はお客様から言われた一言だった。

『ありがとう、ゆうやくん。』と言われた。

涙が溢れそうになった。しかしお客様の前で涙を流すわけには行かないので、目を真っ赤っかにしながら我慢した。バレてたかもしれないけど。

一つわかったことがあった。

『ありがとう』という言葉の中に、様々な想いが入っていた。でも、1番はお客様に寄り添いきれたことだ。今までは、自分の成果を出すために愚直に営業していただけだった。お客様のことは考えきれてなかった。でも、その時のお客様のことは本気でいろいろ考えた。

共感して、想いを伝えた。

当時、そのお客様には数社提案をしていた。その数社は立派な会社で、提案力がとても高かった。そんな中、ぼくはお客様の話を聞くことにこだわった。『競合なんて関係ない。このお客様はなぜ困っているのか。困っている背景は何か。どんな未来を作りたいのか。ぼくができる精一杯の提案をしたい。もしそれで負けるなら後悔はない。』そんな覚悟でありったけの想いを提案としてぶつけた。

正直、提案力自体は負けていた。

他社は素晴らしい提案だった。自社には真似できないことばかりだった。自分もつい魅力的だなと思ってしまったこともあった。それでも、信じた。ぼくが今できる最大のことをしようと。誰が何を言おうが、関係ないと。

電話でもらった『ゆうやくん。よろしくね。』

ぼくは、最後までお客様の気持ちに寄り添って提案した。インセンティブなんかどうでもいい。お客様のために最後までやり切る。そんな想いが伝わってくれたのだろうか。最後の回答を頂く日の午後、ぷるるるーっと電話がなった。お客様からの電話だった。怖い。断られたらどうしよう。そんな気持ちがよぎる中、電話に出た。『もしもし。ゆうやくん?決めたよ。よろしくね。』

その心の震えは、今でも覚えている。

今の仕事は、直接営業活動に関わっているわけではない。それでも、仕事の芯はその時の感情が活きている。『どんな仕事でも、関わる人の笑顔を想像して全力を注ぐ。』

今は、ワクワクに溢れている。

関わる人の笑顔がゴールになってくると、自ずとやるべきことが見えてくる。仕事自体の質も上がる。結果的に、ワクワクするような仕事ができるようになる。自分の理念につながってよかった。

挫折はとても苦い味の薬だった。

あの挫折がなかったら、今でも自分よがりの行動ばかりしていただろうなあ。誰かの笑顔を想像することなんてしてなかっただろうなぁ。誰にでも挫折はある。でも糧にしていかなければならない。

『過去は変えられないけど、その過去は未来を変える原動力になる。』

負けずに頑張ろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?