見出し画像

ミュージカル『COLOR』観劇&配信視聴感想

ホリプロの新作ミュージカル『COLOR』を観劇&配信視聴しました。

今もご健在の草木染め作家・坪倉優介さんの実話をもとにしたミュージカルです。交通事故で一命をとりとめたものの、それまでの記憶がすべてなくなったという坪倉さん。ミュージカルは坪倉さんを「ぼく」として、母親、周りの「大切な人たち」(父親や編集者大学の友達など何役もやる)の3役で成り立っています。

生で観劇したのは

・ぼく…成河

・母親…濱田めぐみ

・大切な人たち…浦井健治

の回でした。大好きな3人なので、新国立劇場の小劇場という濃密な空間で、3人のパフォーマンスを存分に堪能できました。そしてとにかく、成河とめぐさんの上手さに泣かされました。成河は本当にうまい。セリフの声音も表情も自由自在、演劇へのこだわりも感じられるし、面白い役者さんです。そしてめぐさん。歌から得られる情報量の多さ、情景が広がっていくドラマのある歌唱はさすがの一言。何役もこなす浦井くんの器用さも素晴らしかったです!

そして配信視聴したのは

・ぼく…浦井健治

・母親…柚希礼音

・大切な人たち…成河

こちらの回を。浦井くんの「ぼく」にも泣かされました。純粋さが真っ直ぐに伝わってくる演技と歌、目線や表情も「ぼく」そのもの。そしてチエ(柚希礼音)のお母さん。本人には相当なチャレンジだったと思います。声も低め、大型の元宝塚トップスターでダンサーだったチエには、この少人数の濃密な芝居、繊細な表現や歌、そしてWキャストがめぐさん…etc、大きなハードルだったでしょう。浦井くんの「ぼく」の母親として頑張っていました。成河の大切な人たちも上手かった!コロコロと役が目まぐるしく変わるのを本人も楽しんで演じているように見えました。

楽曲は、「トイレの神様」でおなじみの植村花菜さんによる全曲書き下ろし。日本語のセリフと歌詞に自然に合うメロディがとても耳になじんで聴きやすく素晴らしかったです。

COLOR=「色」。生きてきた分の色が人それぞれにある。記憶をなくすって、どんな状況だったのか僕には想像もつきませんが、自分の道を見つけて生きていく「ぼく」の姿に励まされました。素晴らしい新作ミュージカルだったと思います。ホリプロのミュージカル、今後のラインナップにも期待です!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?