「手塚治虫ブラックジャック展」へ行って感じたこと
六本木ヒルズ森タワーで開催されたブラックジャックの展示会に仕事おわりで駆け込んできた。
11月3-5日で3連休もあるし、夜も10時までやっていて、まだいけるチャンスはあるし、展示会を終えて、
就活を控える人にも見に行ってほしいなあと思った。
片手間で見にいける手軽さ
所要時間は30分くらいで、都心からも近くアクセス抜群。
作業休憩の合間で見に行ける手軽さがよかった。(一人の人も多かった)
リフレッシュできる没入感
ブラックジャックの世界観に没入することができる展示の並び方もよかった。展望台エントランスのフォトスポットや
壁一面に貼られていた登場人物たちとの思い出深いシーンたち。
懐かしく終始見入ってしまい、つい集中してしまった。
手塚治虫の熱意、大義
第二室「B・J誕生秘話」で手塚治虫に関する証言映像が上映されていた。
漫画家という不安定な職業を続けていくということに対する手塚治虫自身の、家族の大変さや忍耐強さ、また編集者が、ヒットしたときの情景をありありと語る映像はとても印象的だった。
大人が、社会人が、人間が、困難に直面したとき、何をモチベーションに乗り越えることができるのかを考えさせられた。
本当にやりたくて、それが意味のあると感じるものでないと、あれだけの熱意をもって続けられないよな、
なんだ、大人の持つ夢とか情熱ってかっこいいじゃん、とか。
たまたま眼についた言葉がいま大事にしてることだったりする
第3章から、主要なテーマごとに作品が並んでいて、約140話の原稿が展示されていた。実家にあった漫画のページが目の前に原画として並んでいて、修正液の跡やセリフを貼り付けた感じ、臨場感があってよかった。
色んなテーマが並んでいたのだが、
母なるもの
人体の神秘
手術は成功したが
人ではないものの命
にとくに吸い寄せられた。
手術は成功したけど患者自身に治す気持ちがなかったり、復讐のためにまた命を投げ出したり、自分の子供を助けるためにまた命を差し出したり。
結局、生き死にを決めるのは医者ではなくて、その人自身だということ。
ほかにも母親の強さとか、ブラックジャックの苦悩とか、
そうだよなと共感できることも多かった。
テーマ「人ではないものの命」で気になった「デカの心臓」。
泣きそうになったし、もう一度読みたくなった。
(デカはガタイのわりにすごく心が優しくて、争いが嫌いで鯉が大好きな男の子で、、けれど、生まれ持った特徴のせいで、家族や周りに、自分の本当にやりたいことではなく、やりたくないことを強要される。)
こういう、ふと目に入った言葉が意外と今大事にしたいこととか、考えていることだったりするので、自分をもっと理解するためにも、メモを取って、後から見返すようにしてる。
客観的に、私、こういうことを考えてるんだなーと、新しい発見になったりする。
あとは技巧的に、目を開けたまま亡くなっている描写がすごかった。
亡くなっていることがきちんとわかる、虚な感じ。医者で、たくさん亡くなった人を見てきた手塚治虫だからこそ描けるものだなと感じた。
まとめ:手塚治虫の人生観から、自分にとっての大義を考えさせられた
考えすぎちゃうときって、必要以上に思い悩んだりしがちだけれど
鑑賞に没頭する時間もあれば、悩みや自己理解の糸口が見つかることもあり、総じてよかった。(内容が難しすぎないのもポイント)
大事にしたい、これがコアだ!といえるものは何だろうかと、しばらく考え続けたい。
人生や仕事について想いを馳せ、ナイーブになり始めるであろう大学3年生男子(笑)にぜひ見に行ってほしいな、と帰りの電車で思いました。
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