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私を作ったマンガ達

一時期、TwitterのTLによく流れてきていたコレが、noteの公式募集お題になっています。

Twitter経由でやってみようとした時は、ツイートから分析するのではないとわかり、そのままTwitterに戻ってしまいました。
マンガのタイトルを入れれば、書影つきでツイートできるだけなんだな、と。
でも、noteの公式お題でしっかりと「語れる」のであれば、参加したいと思い、前振りでTwitterに「#私を構成する5つのマンガ」のツイートをしました。

難しいと思ったのは、小学生時代から、高校1年生の途中まで購読していたマンガ雑誌「なかよし」の中から選ぶなら、どの作品だろう? ということでした。
「なかよし」を読んでいたのは、特定の作品や漫画家さんが目当てというわけではなかったからです。
「なかよし」自体を入れたいのが本音です。

その「なかよし」掲載作品の中から『おはよう!スパンク』を選んだ理由は、作品別の項目で述べることにします。

あさきゆめみし

中学生時代、大手総合スーパーの催事「古本市」で出合った作品です。

「勉強の役に立つから」ではなく、「古典文学が好きだから」源氏物語を題材にした作品ということで、購入しました。
当時はまだ雑誌に連載中だったので、古本市に出ていたのは途中の巻まで。続巻はお小遣いで買い続け、全巻揃えました。

学校の古典の授業で習う『源氏物語』と『あさきゆめみし』の世界観は、別物だと感じていました。
古語の響きとマンガで表現された『源氏物語』には、それぞれの世界があり、読み比べをしているという感覚でした。

古語の解釈をマンガに頼り過ぎず、『源氏物語』以外で出てきても意味がわかるように、古語の解釈は古語の解釈でできるように、心がけていました。

手っ取り早く『源氏物語』の概要を知るにはいい作品です。

画風が好きだったので、画集も購入しました。
未だマンガ全巻と画集を大切に持っています。

日出処の天子

小学校5年生か6年生の時、クラスメイトから勧められて読み、気に入ったので、お小遣いで買い揃えた作品です。

厩戸皇子(のちの聖徳太子)と蘇我毛人(そがのえみし 教科書では「蘇我蝦夷」と記載されている人物※)が、同性愛の関係という設定ではありますが、特別、抵抗感はありませんでした。

厩戸皇子が生きた時代から大化の改新以前辺りまでの、歴史上の人物達の血縁・婚姻関係を把握するために役立ちました。

厩戸皇子の美形っぷりが気に入っていて、中学生時代、友人との交換日記に厩戸皇子の絵を描いたこともあります。

戦争シーンは本気でつらくなってしまうので、お気に入りの作品であっても、読み返せる時と、そうでない時がありました。
「ありました」と過去形で書いているのは、手元にないからです。

小学生時代、うどん屋さんでお雑煮を食べられなかった悲しい思い出同様、「ガチの恨み話」をすると、母が勝手に人にあげてしまったのです。

母曰く、
「〇〇さんに“娘さんは、マンガでも勉強になりそうなのを読んでるみたいだけど、どんなのか読んでみたい”って言われたから『日出処の天子』を持ってったの。そしたら、家族全員で読んで好きになった!って喜んでたから、あげたの。“娘さんが好きなマンガなんでしょ? いいの?”って言うから、“うちの娘は、そういうことで文句言うコじゃないから”って言っといたよ」

いや、文句言いますよ。もらった方じゃなくて、母に!
あまり読み返さないのは、戦争シーンを読める状態でない時があるからで、長年大切に持ち続けてきた作品なのだから。
しかも、他人様に“うちの娘は、そういうことで文句言うコじゃないから”などと言って、文句を言わせまいとすることが、卑怯でひどい!
大人になってからの出来事でしたが、深く傷つきました。
これは「母からされたひどい仕打ち〇選」の中に入る一つです。

それはさておき、「BL要素ありの歴史もの」というジャンルをお求めの方に、お勧めしたい作品です。

※教科書の「そがのえみし」の表記は、2020年現在も「蘇我蝦夷」であるかどうか、未確認です。さらに言えば、その人物の記載自体があるかどうかも疑問です。ご存知の方、情報をお寄せ下さい。

天上の虹

『あさきゆめみし』と同じ「古本市」で出合った作品です。
中学生時代に出合って、完結したのが40代に入ってからという長い付き合いの作品です。

作者が有名漫画家の里中満智子さんで、サブタイトルが「―持統天皇物語―」、画風も好き。
ということで、表紙を一目見て、その場にあった4巻までをサッと購入しました。

描かれている時代は、大化の改新から聖武天皇の辺りまで。
作者も作風も違っても、時代的な意味では『日出処の天子』の続きという感覚で受け止めています。

完結して全巻揃った時に、感慨深くなりながら、改めて1巻から通し読みをしました。

この作品にも、読むのがつらい部分があり、好きな作品なのに読み返せない時があります。
完結後に通し読みをした時は、途中で読めなくなる懸念がありながら、中断せず最後まで読み切れました。

最も好きな登場人物は、氷高皇女です。
心を通い合わせた想い人が居ながら、周囲の思惑によって結ばれない切なさに、共鳴するものがあるのです。

マンガという創作物の性質上、全部が全部「史実」とされている内容と一致するわけではありませんが、「歴史もの」というジャンルでお勧めのマンガを聞かれたら、真っ先に挙げる作品です。
(時代や登場人物の指定があれば、話は別です。)

(この先は、また嫌な思い出について触れますので、読みたくない方は、次の作品の項目へお進み下さい。)

20代前半の頃、通信制大学のスクーリング会場で、お昼休み中に買ったばかりの新刊を読んでいたら、高齢男性に「マンガなんか読まなくていい。教科書を読みなさい!」と、執拗に絡まれた思い出のある作品です。
自由な時間中に、読んでいるものがマンガというだけで、なぜ私の成績や帰宅してからの勉強ぶりを知らない他人にそんなことを言われなければならないのか? マンガの内容も知らずに言っているくせに! と、不愉快でたまりませんでした。
無視して読み続けました。

マンガは文章のみの「書籍」よりも価値を低く見られがちですが、題材によっては、学者のように膨大な資料を読み漁る必要があります。専門家から知見を得る必要もあるでしょう。
それを思うと、とても「マンガなんて」とは言えないし、漫画家の仕事と書籍の著者の仕事に優劣などつけられません。

加治隆介の議

「政治もの」として選んだ作品。

知ったきっかけは、たしかオジサマ方が読者層の中心になっている雑誌です。小泉純一郎元総理が加治隆介の名前を出した時代よりも、前に読んでいました。

弘兼憲史さんと言えば『島耕作』シリーズが有名ですが、私は島耕作よりも加治隆介が好みのタイプです。
マンガの登場人物の中で、初めて「実在して欲しい」と思ったのが、加治隆介です。
その意味では「初恋の人」かもしれません。

作品から推察する弘兼憲史さんの教養レベルからも、マンガや漫画家を低く見る風潮に疑問を感じました。
「ただし、内容による」というのは、マンガでも書籍でも同じだと思っています。

ちょうどこの作品を読んでいる頃に、ドラマ『あすなろ白書』がヒットし、原作者の柴門ふみさんとご夫婦であると知り、ご夫婦揃って超人気漫画家なのか! と驚いたものです。

昨年だったか、一昨年だったか、弘兼憲史さんも、そこらの「セクハラ・パワハラジジイ」みたいな発言をするのか……と残念に思った出来事があります。
でも、「作者よりも作品を愛すべきである」という言葉を思い出し、作品(加治隆介)に対する愛は持ち続けることにしました。

おはよう!スパンク

子ども時代に好きだったマンガ雑誌「なかよし」からこの一作を選びました。遠い昔に、好きな人が話題にしたからです。

まさか、その人の口から『おはよう!スパンク』のタイトルが出てくるとは思わず、スパンク愛が増しました。

たぶん、アニメ化されたから知っていたのでしょうね。

たしか、その出来事のあと、後生大事にとってあった、付録の『おはよう!スパンク』レターセットで、その人に手紙を書いたような気がします。

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