Chat GPTに共通テスト数学を解かせた結果・・・
こんにちは。
今回は、Chat GPTに共通テストを解いてもらいました。
最後まで読んでいただけると嬉しいです!!
1 どんな問題を解かせるか
今回、Chat GPTに解いてもらう問題は、
2023年度共通テスト数学Ⅰ・A第1問〔2〕(1)です。
・ この問題を選択した理由
まず、最新の問題を解かせたいので、2023年度の問題を選びました。
次に数学Ⅰ・Aを選んだ理由は、数学Ⅱ・Bより受験者数が多いからです。
第1問〔2〕(1)を選んだ理由は、他の問題は絶対値記号や図があるため、Chat GPTに解かせることが難しいからです。
2 使用したChat GPT
Chat GPT 3.5(無料版)を使用しました。
3 解かせた結果と指摘
では、解かせたらどんな答えが返ってきたか、またそれを指摘してみます。
・ (ⅰ)を解かせた結果
まだ続きがありますが、ここまでで指摘します。
・ (ⅰ)の指摘
Chat GPTの返答にある、「角AOBは等脚三角形の頂点角であり、これは60度です」は、明らかに間違っています。
次に、(ⅱ)です。ちょっと長いです。
まだ続きはありますが、ここまでで指摘します。
・ (ⅱ)の指摘
前半は合っています。
間違っていたのは、
「tan∠OAD = $${\frac{AD}{OD}=\frac{3}{4}=0.75}$$」です。
tan∠OAD = $${\frac{AD}{OD}}$$ではなく、tan∠OAD =$${\frac{OD}{AD}}$$ です。
また、ヘロンの公式を使って△ABCの面積を求めようとしてますが、
AC=r(円の半径=5)、BC=r(円の半径=5)
という部分が間違っています。
4 考察
なぜChat GPTは間違ってしまうのでしょうか。
今回の問題を、私たち人間が解く場合、問題文からいきなり答えを考えるのではなく、まずは図を描いてみます。
そうすれば、
(ⅰ)ならば、正弦定理が使えることや円周角の定理から、問題を解く方法が見えてきます。
(ⅱ)ならば、面積を求めるのに、わざわざヘロンの公式を使わずとも、底辺と高さがわかるから、面積はすぐに求められると分かります。というより、試験時間が設定されているから、ヘロンの公式はあまり使いたくないです。
でも、Chat GPTは、問題文から図を生成していません。思考する過程で、自分が間違っているのは図を見ると明らかですが、それができないため、明らかにおかしな解答になっても、それを出力します。
5 おわりに
今回の問題は、第1問の問題をChat GPTに解いてもらいました。図もなく、簡単な問題だったですが、それでも間違ってしまいました。
他の問題だと、正答は難しいでしょう。
もしかしたら、有料版だと解けるかもしれません・・・
Chat GPTは間違えない、という風に考えて鵜呑みにすると、危ないことが分かりました。
また、学校の先生であれば、このChat GPTの間違いを指摘するようなレポート課題を出してみてはいかがでしょうか?
どこが間違っているのか、なぜそう判断したのか(理由)、どう改善すればよいのか、という3点を指摘するレポート課題も面白いと思いますし、そのような姿勢でAIを活用していくという態度も養えると思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
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