【リモートワーク】初心者向け:在宅勤務の環境構築(自宅・ネット編)

 どうも、柚人です、こんばんは。
 自宅・ネット編、ということで、在宅勤務(リモートワーク)の環境を整える上で、情シスでもエンジニアでもない一従業員がいきなり在宅勤務の波に放り出された時に、困った時の助けになればと思って書く記事になります。

 もし読んでもうちょっと知りたい、とかこういうことで困ってる、ってあればTwitterなりnoteになりお気軽に書込みください。

 ただ少しその前に、情シスさんのお話。
 会社側の準備は情シスの方々が頑張ってくれてます。
リモートワークをするのに、社外から社内の情報を見れることは当然必要になります。
 情シスの方はそこを「自分の会社の人だけ安定して使えるようにして、まったく関係ない人から情報を守る」ことを普段から主にやってます。
情シスって普段頼りないだとか、何してるか分かんないだとか、呼んだら来て対応してるけど誰からも呼ばれない時は暇なんじゃ?って思ってる人が居たら悲しいです。
 従業員が安定して仕事が出来るよう、情報や物の整理や警備を普段からしてるんです、もっと褒めてあげてください。
 医者がいなけりゃ病気したら困ります。水道が破裂しても直す人がいなけりゃ断水になります、大変です。電線切れたら停電します、電気ないと今の世の中生活がとても大変です。料理したのに皿が無ければ盛り付けられません。ご飯炊きたいのに炊飯器がないととても困ると思います。飯盒でご飯炊けるんですか?
 そんなインフラを支えたり、普段の生活を便利にするのを会社の中でやってるのが情シスの人達です。
 皆さんに呼ばれてヘルプに出かけて直したり、端末預かって帰ったりするのは救急車と同じです。
 救急車もやるし、電気工事もやるし、交通整理もやるし、郵便配達もするし、医者もやるし、棚も作るし、道具作りもやるし、料理もやる。情シスさんって会社の中だと言わば何でも屋さんになるケースが非常に多いんです。

 で、今まで散々後回しにされたり断られてきたのがリモートワークです。それがコロナ騒ぎで、一気に場所を選ばない働き方に急に方向転換して推し進める動きになったので、普段から準備させてもらえてれば出来たものが追い付いていない会社が多いのが現状です。
 でも、それは在宅勤務で働く自分達も同じことです。
 在宅勤務になったけど、家はそもそもくつろぐ場所、自分の時間を楽しむ場所、働く場所ではなかったので、会社ほど設備も整ってませんし、そもそも自分の部屋がない、なんて人も多々居ると思います。

 この記事ではそんな急遽在宅勤務になったけど在宅勤務分からん!って人たちの為に、在宅勤務でどんな知識や物があればいいか、QA的なものを書いていきます。
 自宅なんで、各情シスがお宅にお邪魔して構築してくれるわけでもないので。

固定回線を引こう

 リモートワークになくてならないのはインターネット。社内なら気にしてなかったけど、いざ家で、となると固定回線を引いていないケースもそれなりにあると思います。
 特に、仕事でネットを使い始めるとスマホで使うパケット量の比じゃないほどデータ通信量が増えます。ああ、悲鳴が聞こえます。
 なので、スマホのテザリングやモバイルルータでのリモートワークを使用としている人が居たら、即固定回線契約の動きに入ってください。
 マンションだとマンション全体で管理会社が契約してる回線があったりします。
 ちなみに回線工事、めちゃくちゃ時間かかります。普通でも1~2週間、今1ヶ月待ちとかなってるみたいなので、この記事書いててご愁傷様、ってなってます。
 少なくとも、私有スマホのテザリングで仕事しようとしないでくださいね・・・契約してるプランによりますが、すぐ上限きます・・。

回線速度が遅い場合は・・

 ちなみに回線契約してるけど、スピードが全然でない、ファイル開くのが遅い、って人は、まずプランが何Mbpsの回線を引いているかを確認しましょう。
 特に、10Mbpsの回線契約なんてしてたら話になりません、スマホのLTE(4G)の方がよほど早いです。大体このスピードはマンション側が常設契約してる0円プランだったりします。
 マンションは管理会社が全体で契約してたりするので、個別で回線引けないケースがあります。ただ、契約プランの変更はそんなに時間がかからない(回線工事の手間が要らない)のですぐ対応してもらえるかもしれません。

 次に、ルーターやケーブルが古くないか疑ってください。結構長年契約してると、機器が古いためにスピードが出ない、というのはよくあります。
 あとは、自宅内でよく回線が切れる、という人は以下の4点を確認してください。

 ①2.4GHz(11n)/5GHz(11ac)対応か
 ②家が鉄筋コンクリか木造か
 ③有線の場合、ケーブルが古くないか
 ③ルーターが置いてある場所から遠くないか

 ①は何かというと、周波数と呼ばれるもので、2.4GHzは電波(Wi-Fi)が茹でた後のパスタと思ってください。
 5GHzは茹でる前のパスタと思ってください。
 2.4GHzは、柔らかいので障害物があってもぬるりとまがってくれます。でも電子レンジなど同じ周波数帯の高出力電子機器が動くと、混線します。やわらかい麺同士絡んでしまって届きません。
 5GHzは他の干渉を受けないんですが、硬いので曲がってくれません。なので障害物があると極端に届かなくなります。
 現行の製品であればacの上位規格であるadまで対応してたりしますが、ルータは中々個人で買い替えるものでもなく、普通は自分で買うケースの方が稀でしょう。
 nも書かれてないものだと相当古いので交換してください。その上で上記の届かない理由がないかを見てください。いずれかを解消する必要があります。

 ②は何かというと、家が木造の場合は電波が通りやすいです。逆に鉄筋コンクリートの場合、物理的に硬いから通りにくいのではなく、鉄筋がアンテナになって電波を通しにくくしているんです。
 なので、極力ルータに近い場所で仕事するか、有線でルータから接続しましょう。
 壁を這わす場合は、誤ってひっかけないように「モール」やフックをつかってガイドしてあげましょう。

 ③は、ケーブルにも規格というのがあって、CAT5とかCAT5eとかCAT6とかCAT7とかあります。家電量販店やネット通販でLANケーブル、って調べるとカテゴリと言われるものがそれです。線にドットで刻印されてます。
 CAT5でも理論値100Mbps出るので、10MB程度のファイルなら1秒で通信できる、という意味なんですが、まぁかなり古い規格なので長く使われている=劣化して電気の流れが悪くなっている可能性が高いので、交換をお勧めします。
 ただ、CAT7やCAT8まで買う必要はありません。正直そこまで必要とする人達はそもそもの通信データ量が半端じゃないですし、普通に事務作業のリモートワークにはオーバースペックです。

 ④は単純に距離の問題です。WiFiが安定して届く距離は障害物なしで20m~30m前後で、それ以上離れると低下し始めます。
 例えば東西や南北に縦長・横長の家で、片方のベランダ側にルータがあったとします。
 作業場所が反対側のベランダだったとしましょう、かなり距離ありますし、壁や扉も挟んでいます。
 こんな場合は、配線を這わせて、家の中央にルータを設置する、もしくは別のルータを購入して中継器にする、といった対策が必要です。

VPNに繋げない!

 自宅あるあるなのがVPNに繋げない、という話。
 VPNって何?って人はまぁ調べても書いてある記事大体専門用語ばっかりで読むのしんどいでしょうね。
 例えるなら会社のビルの従業員専用口みたいなもので、専用のカギがないと建物内に入れないように、それのインターネット版です。
 で、設定したのに繋げない時は大体家のルータの設定にあります。
 ルータの設定は各ルータのメーカーによって違うので説明は割愛しますが、ルータの設定画面に入って、VPNパススルー設定を変更することで繋がるようになります。
 自分も苦労しました。

VPNはこまめに切ろう

 VPNはさっきも書いたように、従業員専用口みたいなものです。他の同僚も使います。普段あまり使われることがない従業員専用口ですけど、みんなが一気に同じ専用口を使ったらどうなるでしょう?詰まりますよね。
 一つの狭いドアを荷物持った人がたくさん行ったり来たりするわけです。
 ネットの世界ではファイル一つとる、持ち込む、それも専用のドアを行き来することを意味します。
 例えば、オープンな情報、普段からメールやホームページ閲覧などはVPNをつながなくても出来るはずです。
 それらのやりとりにVPNは必要ありません。つまり、ビルの外でご飯を買って食べようが、荷物を受渡しようが、VPNは関係ないんです。
 笑える話ですが考えてください、VPNをつなぎっぱなしでデータをやりとりする、ということは毎度わざわざ専用ドアを出たり入ったりしながら外で手に入るものを会社通して入手してるんです。迷惑でしょ?通り道狭いのにそこで荷物持って往復されたら。
 仕事中にコンビニ弁当買うのに、わざわざ会社に手配してもらうのがVPN繋いでアクセスする、ってことなんです。
 荷物の大きさ=データ量なので、例えばVPN繋いだまま動画見ようものなら、普通のExcelファイルなら封筒程度ですけど、動画だったら冷蔵庫運び込もうとしてるようなもんなんです。他の人通れなくなる。
 なので、VPNは必要に応じて使う、というのが必要なんです。

まとめ

 ちなみにネットを使う上で、よく起こるデータ量表記のお話。
 最後に定義を説明しておきますね。

bps:bit per second(1秒あたりに何bit(ビット))
KB/MB/GB:Kilo byte(キロバイト)/Mega byte(メガバイト)/Giga byte(ギガバイト)。KB=1,000byte/MB=1,000,000byte/GB=1,000,000,000byte
byte:バイト、1byte=8bit。つまり100Mbps=1,000,000÷8=12.5MByte/second

 携帯電話会社がギガ放題、とか言ってるのはGB(データ量)のお話。
 で、通信速度は○Mbps出ます!とか言っているのは上記の単位。
 100Mbpsなら、12.5MBのファイルを1秒で送受信できますよ、という意味です。
 ちなみに低画質の動画で10分で15MB程度なので、例えば10cmの太さのパイプにバケツ一杯の水を流したとします。すぐ流れますよね。
 高画質の動画(プール一杯の水)を同じパイプを通して出そうとすると、何分かかるやら・・その間待つ必要があります。その間少しずつしか進まないので、生放送が止まる・・!とかいう人は、上記のように10cmの太さで取り出そうとしてるんです。
 1mの太さのパイプに変える=契約しているプラン(回線速度)を上げる、ということです。

 さて、自宅・ネット編ということで、ネット回線の注意事項とVPNに関する情報をさくっとたとえ話も交えながら書いてみました。
 少しでも情シスさんや在宅勤務頑張ってる人の参考になればいいかな、というところで暇あれば質問お答えしますのでどしどし。

ご一読ありがとうございましたー、おしまい。

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