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はしもとみお展へ行きました

先日、神戸ゆかりの美術館で開催されている
はしもとみお展へ行きました。
場所は神戸六甲アイランドですが、JRと阪神電車の
駅から六甲ライナーに乗って行くことができるので
意外とアクセスが便利な島です。


動物彫刻家のはしもとみおさんの存在は知っていましたが、
展示を拝見するのは初めてでした。
兵庫県に生まれたはしもとみおさんは、
阪神淡路大震災の経験から命の尊さを実感され、
今は三重県のアトリエで木彫りの動物たちを制作し、
イラストや絵本も手がけられています。

幼い頃に家族だったゴンちゃんという名の犬など
亡くなった生き物たちも彫刻として蘇らせて
います。
「これ以上彫ったら血が出る」と思う手前で
制作を止めるそうです。彫刻に生命が宿った時
ということなのでしょうか。
それだけに、本物みたいとか可愛いとかだけに
とどまらず、生命のぬくもりや息づかいが感じられる
ような彫刻になっています。

いくつかの彫刻には直接触れることができます。
手触りは木なのですが、木と動物の生命が一体化している
ような不思議な感じがしました。
わずか1歳半でこの世を去ったゴンちゃんです。
本物の犬を撫でているようでした。

ゴンちゃん


伝説の動物ツチノコです。ひょっこり現れている
感じが可愛い。

ツチノコ


猫もいました。



ポニーも。全体の写真は人が写り込んでしまったので、
頭部だけ。


尻尾まで凛々しい感じがする犬です。


会場に入った時からずっとですが、自然に顔がほころびます。

下に写っている肉球は、触ってもいいというマークです。


動物たちのイラストです。
それぞれの動物についてのコメントも書かれていました。


デッサンも素晴らしいです。このデッサン力があっての
彫刻なのですね。


有名な犬「わさお」もいました。
本物に会ったことはないですが、実際に会えた
気分になりました。

わさお

背中と尻尾です。本物のように仕上げるというだけでなく、
木そのものの良さも生かされるように彫られている
のだなあと思います。

わさお

海の生き物たちです。
三重県の鳥羽水族館のジュゴンと亀です。
鳥羽水族館には行ったことがあるので
懐かしく思い出しました。

ジュゴンと亀と海の仲間たち


森の生き物たちです。
みんな仲良く理想的な世界感です。

森の生き物たち


熊の爪までよくできていますね、本物だったら怖いですが、
こちらの熊の表情は優しいです。
熊と人との間では悲しい出来事が起きていますが、
はしもとさんの彫刻を見ていると、人も動物も本当はみんな
同じ地球に住む仲間であると思えてきます。


アラブの国で出会った砂漠の動物です。

ラクダと犬

スナネコ可愛いです~。気に入りました。

アラブのスナネコ


寛いでいる猫もいい感じです。


うさぎ


ロバ


オラウータンやチンパンジーなどの類人猿まで
いました。

オラウータン


可愛い時計です、こんな時計が家にあったら
楽しいですね。

カラクリ時計


レリーフ作品もありました。
こちらは「銀河鉄道の夜」です。

銀河鉄道の夜


「おもいでで いっぱいになったら」という
絵本の原画も展示されていました。
絵本は会場で販売されていたので買いました。
原画を見ることができてよかったです。

絵本「おもいでで いっぱいになったら」の原画


購入した絵本です。
生きるということ、出会うということの
素晴らしさと悲しさを胸に感じる内容です。

おもいでで いっぱいになったら


最後に、ソ連の宇宙船に乗せられて宇宙へ行った
ライカ犬クドリャフカと、月に座る動物たちです。

宇宙に行った犬 クドリャフカ


月に座る猫を、一つクローズアップします。

ソ連時代に宇宙船に乗せられた犬のことは
おぼろげに知っていましたが、後で改めて調べてみると、
悲しい出来事であったことがわかりました。
クドリャフカは地球に帰還することなく、
宇宙で亡くなってしまったのですね・・・。
ソ連に限らずアメリカなどでも同じようなことが
あり、化学技術の進歩のためとはいえ、
悲しい歴史であります。

こちらの展示では、空中に浮遊しているたくさんの
動物をクドリャフカが見上げています。
クドリャフカが寂しくないように、
鎮魂の祈りのように思いました。

見て触れて楽しんで、心が和む展示会でした。
思った以上にたくさんの作品があり
こちらで紹介したのは一部です。
9月16日まで開催されています。

六甲アイランドは、近代的で水と緑があり好きな街です。




#オンライン展覧会

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