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哲学エンターテイメントな英語ボイスドラマ〜ソクラちっくEnglish〜第8話:幽霊は存在するの?

ソクラちっくEnglish。それは、日常に潜む小さなトピックを考え、哲学しつつ、イケボなソクラテスの声でリスニング力を鍛える、意識高い系にはたまらない、新感覚ボイスドラマ!楽しさ満点、知識満載、まさに英語学習の革新!これが真のエンターテインメント学習法、ソクラちっくEnglishです!あなたのまだ知らない、英語の新たな世界を堪能しよう!

もう七月も半ば、夏です。夏といえば、怪談やホラー映画なんかが増えてくる時期です。私は怖いもの苦手なんですが、幽霊の存在を信じているかと聞かれると信じていないと言います。しかし、丑三つ時の墓場のような気味の悪い場所なんかにいけば、幽霊が出てきてもおかしくないと想像して密かにビビっていたりします。そこで、改めて幽霊が存在していると思うのかと聞かれても、いや、そうは思わないと言うでしょう。似たように考える人は私だけじゃないと思っているのですが、

その時私達は何にビビっちゃっているんでしょう?

幽霊信じていないのに、ビビる対象なんて存在しないでしょう?んー、困った、困った…という風に考えていると、ちょっと哲学っぽい雰囲気になってきましたね。この問題あなたはどう考えますか?(私の考え方は、解説と考察に。)

さあ、哲学する準備はできてきましたね。ソクラテス。今回はどんな話をしてくれるんだい?
それでは、ソクラちっくEnglish 第8話 「幽霊は存在するの?」
お楽しみください!

スクリプトと解説や考察はこちら↓↓
※今回、解説や考察はスクリプトの後に記載しました。

Inside a spooky, dilapidated mansion…
怖い、荒廃したマンションの中…

Inside a spooky, dilapidated mansion, a ghost was idly floating around, trying to spook anyone who dared to visit.
怖い、荒廃したマンションの中、幽霊は暇に任せて漂い、訪れる者たちを怖がらせようとしていました。

"Boo! Oh, who am I kidding, there's no one here to scare. I'm just a specter... neither here nor there," the ghost sighed, gliding through an ancient portrait.
「ブー!まあ、冗談はさておき、ここに怖がる人なんていない。ただの幽霊さ...ここにも、そこにもいない(取るに足らない存在)」と幽霊はため息をつきながら、古い肖像画をすり抜けました。

Suddenly, the chandelier started to shake, dust and cobwebs raining down. A figure descended, hanging upside down. It was Socrates, wearing a toga and a foolishly charming smile. "So, do you believe in existence, or are you leaning more towards non-existence?" he asked, dangling a ghost pepper.
突然、シャンデリアが揺れ始め、ほこりとクモの巣が降り注ぎました。逆さまにぶら下がる人影が現れました。それはトーガを着たソクラテスで、愚かなほど魅力的な笑顔を浮かべていました。「君は存在を信じるのか、それとも非存在に傾いているのか?」彼は幽霊の唐辛子をぶら下げながら尋ねました。

ゴーストと哲学者ソクラテス
"I... I exist, don't I? I mean, I'm here, aren't I?"
「私...私は存在している、よね?私はここにいる、よね?」

The ghost stuttered, "I... I exist, don't I? I mean, I'm here, aren't I?"
幽霊は口ごもりました。「私...私は存在している、よね?私はここにいる、よね?」

Socrates casually spun the ghost pepper around his finger, "But if you're here and yet not here, does that make your existence any less significant?"
ソクラテスは唐辛子(ブート・ジョロキア)を指でくるくると回しながら、「だけど、君が取るに足らないとすると、君の存在はそれだけで無意味になるのか?」

The ghost pondered, "I suppose not. I can still do ghostly things, after all."
幽霊は考えました。「そうではないと思う。だって、私はまだ幽霊らしいことをやっているからね。」

Socrates nodded, "Indeed, but is the value of existence determined by our actions, or is there more to it?"
ソクラテスはうなずき、「確かに、でも存在の価値は私たちの行動によって決まるのか、それともそれ以上の何かがあるのか?」

"I would like to think there's more to it. We...exist for a reason," the ghost said.
「私はそれ以上の何かがあると思いたい。私たちは...何か理由があって存在しているのだと思う」と幽霊は言いました。

"Ah, and who decides this reason?" Socrates queried, now juggling three ghost peppers.
「ふむ、それではその理由を決めるのは誰だろう?」とソクラテスは問い、今度は3つの幽霊の唐辛子をジャグリングしながら問いました。

ぶら下りながら、どうやってジャグリングするんだ…

Socrates caught the ghost peppers and disappeared them into his toga, "Perhaps, it's not about the tangibility of existence, but the understanding and fulfillment of our role that gives meaning to our existence."
ソクラテスは唐辛子をキャッチし、トーガの中に消し去りました。「もしかしたら、存在の有形性ではなく、自分自身の役割の理解と達成が存在に意味を与えるのかもしれないね。」

"So, it's not about whether I can be touched or seen, but whether I can make a difference that counts?" the ghost asked.
「つまり、私が触れられるか、見られるかではなく、変化をもたらすことができるかどうかが重要ということですか?

"Exactly!" Socrates affirmed.
"その通り!" ソクラテスを肯定しました。

Socrates, still hanging from the chandelier, chuckled, "Remember, dear specter, we all exist, even if not in the physical sense. But the true value of existence isn't found in being seen, but in fulfilling our role and making an impact. Now, if you'll excuse me, these ghost peppers are starting to burn a hole in my toga!" And with that, he swung himself up and through the ceiling, leaving behind a confused but enlightened ghost and a cloud of dust.
シャンデリアからぶら下がったままのソクラテスは笑いました。「覚えておくんだよ、親愛なる幽霊よ、私たちは皆、物理的な意味でなくても存在しているんだ。でも、存在の真の価値は見られることにあるのではなく、役割を果たし、影響を与えることにあるんだ。さて、この唐辛子が私のトーガを焦がし始める前に、失礼するよ!」それとともに、彼は自分を引き上げて天井を通り抜けて行きました。残されたのは、混乱しながらも啓蒙された幽霊とほこりの雲だけでした。

Seeing Socrates disappear through the ceiling, the ghost chuckled lightly, then said, "Well, even philosophers can't escape the consequences of physical existence. Ghost peppers do have a way of reminding us we're real, don't they?"
ソクラテスが天井を通って消えるのを見て、幽霊は軽く笑い、そして言いました、「まあ、哲学者でさえも物理的な存在の結果から逃れることはできないんだな。唐辛子(※Ghost pepperは激辛の唐辛子)は私たちに自分たちが実在することを思い出させてくれる方法を持っているね。

The ghost then added, "You said it's about the understanding and fulfillment of our roles. Maybe your role is not just to question the nature of existence, but to remind us all that existence also includes humor, surprises, and a bit of the ridiculous."
そして幽霊は追加で言いました、「あなたが言ったように、存在とは私たちの役割の理解と達成についてです。もしかしたら、あなたの役割は存在の性質を問い続けるだけでなく、存在とはユーモラスで、驚きをもたらし、少し馬鹿げているということを思い出させることなのかもしれないよ。」

【解説と考察】※というか独り言。
物語の中でソクラテスは、存在の概念自体は一面的ではなく、多面的であるということを言っています。これは、当たり前のことです。しかし、触れたり、見ることができない場合(もっと言えば、科学で存在していると言えない場合)、「それ」が存在しているかどうか、どのように考えれば良いでしょうか?
今回ソクラテスがあげているヒントは、「影響を与える」ということです。これは特に、物質的、視覚的な確証が得られない場合に当てはまるヒントではないでしょうか?例えば、思想、愛、恐怖といった抽象的な概念は、直接触れることはできませんし、直視することもできません。しかし、それらは人々の行動や思考、感情に「影響を与える」ため、存在しないわけではないということになります。存在・存在しないという言い方よりは、なんというか「存在感」がある/ないという言い方になるのでしょうか
私は、幽霊が物質的、物理的な形で存在すると思っていませんが、幽霊に対しては「存在感」を持っていると言えるのかもしれません。「」なので、相対的。日常生活では忘れちゃっているけど、気味の悪い場所に行けば、存在「感」は大きくなる。しまいには、「もしかしたら、自分の後ろに…」なんて想像しちゃったりして。普段は存在しないと確信している幽霊にビビってしまうということかもしれません。
結局答えは出ないんだけれども、幽霊が存在するかしないか、くだらない問題かもしれないけれど、「自分はこう考える!」を持つことが大切。

ソクラちっくEnglishでは、些細な事例をもとに考える力を養いながら、ついでに英語力も鍛える。そんなごちゃ混ぜなコンテンツをこれからも細々と提供していければいいなと思う。

それでは、次回もお楽しみに。ここまで見てくれた方ありがとうございまいた。

バイバイ!


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