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土地勘がなくても、群馬で最高の土地を見つけるのだ

土地勘がない。
親戚や友人もいない。
縁もゆかりも全くない。
まだ、なにもない。

群馬で土地を探すと決めたものの、こんなに頼りない状態でのスタートだ。

日本全国から高崎市と前橋市に絞っただけでも十分頑張ったという気持ちになってしまうけど、残念ながらそれだけじゃ土地が決められない。
むしろここからが本番だ。

知り合いがいなくたって、土地勘がなくたって、自分たちにとって最高の土地を見つけたいから頑張るしかない。

高崎市と前橋市、どちらも候補にした

高崎市と前橋市、ふたつの市を移住先の候補にしたけれど、ここからどちらかに絞ることはしないと決めた。

どちらかに決めてしまって、土地候補を狭めてしまうのは避けたかった。

いずれも群馬を代表する大きな市。
どちらに住んでも、住宅街なら日常生活で困ることはないだろう(たぶん)。

それに、高崎市と前橋市はとても距離が近い。
絞らなくても良いと考えたのは距離の近さからだ。

てっきり利根川を挟んで東西に分かれているのかと思っていたが、利根川の西側にも前橋市が広がっている。
市の中心部は川を隔てているけれど、車だとあっという間だ。
道路が東京のように混んでいないのだ。

しかし、市を絞らなくてもエリアは絞らないといけない。市自体はまあまあ広い。
そこで希望に合うエリアを探していくことにした。

防災を意識して情報収集をした

私たちが住みたいのは「災害の危険性が少なく、治安の良い住宅街」だ。

「絶対に安全」と言い切れる場所なんてないだろうけど、100%ではなくても、より安全そうなところを選びたい。

もちろんそれだけでは決められないし、予算ありきなんだけど、なるべく希望に近いエリアを探してみようと思った。

まず、ハザードマップでざっくりと範囲を決めた。
これまでは県や市単位でもっとざっくり見ていたものを、今回からは町単位で調べていく。そして、具体的な土地が見つかれば更に詳細を調べるのだ。

明らかにベッタリと濃い色がついているエリアは避けたし、地盤の強さにも気をつけた。

ひとつのマップで安心せずに、様々なマップで確認した。

防災アプリでは、群馬を地域設定に追加して通知が届くようにした。
大雨が降った時なんかは、防災アプリから警戒レベルの高い河川をチェックした。

災害とは少し違うけど、YouTubeでは水音が問題になっているエリアがあると知ったので気に留めておくようにもした。

県が出している防災の動画もYouTubeで見た。

自然災害伝承碑(国土交通省国土地理院のWEBサイト)もチェックをした。
過去にあった大災害は、いつかまた起こるかもしれない。

見知らぬ地域の土地を買おうとしているのだ。
なるべくあちこちにアンテナを張るよう心掛けた。

上に書いたものはネットで調べられることだけど、群馬に住んでいる人に直接聞いてみることもした。
群馬で寄った店で他にお客さんがいない時、店員さんとおしゃべりを楽しむことがある。
移住したいことや土地を探していることを話すと、ネットにはないような貴重な情報を教えていただけることもあった。
実際に住んでいる人の意見はとてもありがたい。

個人経営のコーヒースタンドでは話が弾むことが多い

ハザードマップ以外で気をつけた部分

ここまで書いて、私がかなりの心配性に思われるのでは…と思ったが、ズバリその通りなので開き直ることにしよう。

気にしても仕方ないことまで気にしてしまうし、気にしないといけないことは更に気にしてしまう。正直しんどい性格だ。

そういう性格のため、普段はなるべく楽観的でいるように努めている。
しかし、災害は自分だけの問題ではなく家族まで危険に晒すことだ。避けられるものは避けたい。
土地が決まるまでは、精一杯慎重になろうと思った。

そんな心配性の私が、他にも避けたいと考えたのはこんな土地だ。
思いつくままに書いたので順番は適当だが、どうか許してほしい。


  • 墓地やお地蔵さんのそば(心理的に…)

  • 石碑のそば(内容によるけど、過去に何かあった土地なら避けたい)

  • 隣地や道路の高さが売地よりも高い(水捌けが心配、土を入れるなら価格が高くなる)

  • T字路の土地(道の突き当たりにあたる土地)

  • 近隣の庭や外観が荒れている(治安やご近所トラブルが気がかり)

  • 電柱の位置(災害で倒れた時、自宅に直撃しないか)

  • 川のそば(水害以外にも、湿気や虫が心配)

  • 飲食店のそば(ニオイや虫、音が心配)

  • 歓楽街のそば(治安が心配)

  • 隣接している土地のブロック塀が崩れそう

  • 「事故多発」「痴漢注意」などの看板の近く(事故と治安が心配)

  • 避けた方がいい漢字が入った町名(過去の災害や歴史が気になるので、よく調べた上で検討)

  • 事故物件サイトに載っている場所(心理的に…)

    ※土地によって気がかりなことが出てくれば、その都度調べた。


こうして書いていくと消去法で決めた部分もたくさんあるのだけど、肌で感じる「なんか好き!」という感覚は大切にした。

逆に「なんか気持ち悪い」と思った土地は、良さそうでも手を出さないことにした。

怖いと感じた場所を調べたら事故物件サイトに掲載されていたこともあった。霊感はない…はず!

工務店と不動産屋との三者で土地探し

エリアが明確に決まらないうちに土地の見学はスタートした。
案内してくれたのは、依頼することにした工務店と、その工務店が紹介してくれた不動産屋だ。

「最初はどのエリアが良いか分からないだろうけど、何回も来ているうちに分かってくるから」と言っていただけた。急かすようなことは全く言われなかった。
たくさん見せてもらうことにプレッシャーを感じないよう気遣ってくれたのだろう。感謝の気持ちでいっぱいだ。

工務店と不動産屋のサポートのおかげで、数ヶ月後には大きく3つ程のエリアに絞ることができた。

絞れてからは、毎回買付を入れる覚悟で土地を見学した。
最初の頃は、悩んでいるうちに他の人が先に取引をしてしまったことが数回あったし、実際に買付を一番手で入れたのに売主都合でキャンセルされてしまったこともある。

見学に行けるのは土日祝日。
慣れてくると、平日のうちに入念な下調べをし、買付の判断が見学後すぐできるようにしておいた。

最高の土地(仮)が見つかった

物件サイトを毎日チェックし、希望エリアの新着を待ち続け、ようやく出逢えた時は心底嬉しかった(土地については今度書こうと思う)。

住む前なので「絶対」とは言えないけど、かなり良い土地と巡り会えたのではないかと思っている。

土地勘も、親戚も、知人も、縁も、ゆかりも、何もないけれど、なくても何とかなるものだと思った。
とは言っても無いよりある方がより一層探しやすかったと思う。
これからは土地を探すためではなく楽しく暮らすために、ご縁を作っていきたい。

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