流石ユユシタ

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「紅月の殲滅者」あらすじ

──『最弱』の歪んだ少年と『最強』陰陽師の魂が出会うとき。現代に『無敵』の陰陽師が再臨する。 2048年、日本。そこには『妖魔』と言われる化け物が人を襲う。それに対処する職業は『陰陽師』と言われた。主人公、【堺黎明】は父親の死をきっかけに義理の弟と妹が、伝説の【安倍晴明】の子孫であると言われ二人と離れる事を宣告される。 だが、その過程にて出会う謎の幽霊。その幽霊との出会いが彼の人生を大きく変えることとなる。 【堺黎明】と【安倍晴明】彼らが交差するとき、【紅月】の伝説が蘇

    • 「紅月の殲滅者」第3話

      「──さて、若人との話も飽きた。そろそろ終わりにしよう」  黎明の指を一本だけ突き出し、堂本楽の方に向けた。まるで死刑宣告をするかのように真っ直ぐに向いている。  すると、ゴゴゴと大地が鳴く音が響いた。彼が見上げると紅月が彼の方に向かって堕ちてきていた。  大気中が震えて、周囲の温度も上がる。 「大鶴ッ!!」  急いで式紙を先程とは別個体を発動し、慌てて彼は飛び乗った。猛スピードで彼は大空に待った。  しかし、紅月はどこまでも追い続ける。 「なんなんだよ、ほんと

      • 「紅月の殲滅者」第2話

         堂本楽は式紙を使用した。全長メートルの巨大な鶴のようになった。  彼はそれに乗り、口の中に土御門月と土御門太陽を格納し空を飛んでいた。大空を飛び、既に土御門本殿からは距離をとっていた。 「……これで終わりか。才は認めるが、所詮この程度の奴らに大先生も何を期待しているのかねぇ」 ──異変は突然起こる。  その日は晴れた日であった。時間は正午を越した程度、であったはずなのに既に夕暮れ景色が見えた。時間が急加速で進むように辺りが暗くなる。 「……なんだ」  何らかの術

        • 「紅月の殲滅者」第1話

            ──今日は父の葬式だった。  俺は思う、命の価値は人によって違うと。  生きるべき人は居るし、同時に死んでもいい位の奴もいる。 ──そして、俺の父は生きている価値がある人である。他人の為に生きて生きて、施しをずっと続けてきた人だった。  いくら搾取され、騙され続けても善意を持ち続け振り撒き続けていた人だ。  そんな父が死んだ。病気だった。元々は体の弱い人などではなかった。  寧ろ強いとすら言えるだろう。なぜなら彼は陰陽師と言われる職業をしていたからだ。  陰

        「紅月の殲滅者」あらすじ

          「異世界レトルト料理人~料理の鬼と呼ばれた男」あらすじ

          「神の料理じゃ!!」「うーまーいーぞぉぉぉぉ!!!」 「――異世界でレトルト食品出してただけなのにどうしてこうなった……?」  コミュ障で顔つきが悪い社会人男子30歳、田中鉄人。彼は異世界と日本を行き来できる能力等を持っていた。コミュ力は無いがヒッソリと異世界でレトルト食品を振る舞っていたら気付いたら神の料理人、料理の鬼、謎のあだ名で一部の界隈では有名になってしまっていた。    日本企業の力で造られたとは中々言い出せず、強面でコミュ障な彼の料理を作り続けるスローライフな物

          「異世界レトルト料理人~料理の鬼と呼ばれた男」あらすじ

          「異世界レトルト料理人~料理の鬼と呼ばれた男~」第3話

           怒りを沸かせながらエリーヌはゆっくりとラーメンを見た。湯気が立ち昇り味噌が香る。 「あ、あれ? これはどうやって食べればいいんだ?」  エリーヌは食べる前に自身の前に置かれた黒い2つの棒、つまりは箸の使い方が分からず困惑をしていた。 「あぁ、そうか……これを使え」  店の奥から店主がフォークを彼女に渡した。不機嫌そうにそれを受け取りながらラーメンにフォークを向ける。 「ちゃんと音を立てて食べるのよ。そうじゃないと色々と分からない事が多いから」 「か、かしこまりまし

          「異世界レトルト料理人~料理の鬼と呼ばれた男~」第3話

          「異世界レトルト料理人~料理の鬼と呼ばれた男~」第2話

           日本とは全く違う異世界。ここには多種多様な種族が存在している。長耳族、小背族などなど。モンスターも居たりする。  しかし、バーバイド王国、ここには主に人族という種族が多くいる。人族は一般的、普遍的で普通な特徴な種族。日本人と見た目はほぼ違いがない。  だが、長耳族という種族は魔法が得意で耳が少し尖っていると言う特徴がある。そして、その長耳族の王族が統治をするルード王国と言う場所がある。  ルード王国とバーバイド王国。この二つの国が本日、会談を予定していた。 「姫様!

          「異世界レトルト料理人~料理の鬼と呼ばれた男~」第2話

          「異世界レトルト料理人~料理の鬼と呼ばれた男~」第1話

          「こ、これは何という料理なんだ!?」 「食べたことがない!!」 「神童じゃ、料理の神が舞い降りた!!」  どうしたものかと俺は腕を組んで唸っていた。眼の前では長耳族、小背族の人達が一心不乱にカレーライスを食べている。 「大将、アンタ最高だよ」 「うむ……そうか」  俺は腕を組んで、適度に異世界人からの言葉に適当に相槌を打っていた。 「いや、とんでもないですよ……これって、どの王族が食べる料理なんですか!?」 「……いや、カレーは国民食だが」 「こ、国民食!? これが…

          「異世界レトルト料理人~料理の鬼と呼ばれた男~」第1話