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リングを降りたら敵が消える

親のこととは別に、私は人間関係の中で同じことを繰り返すというループを持っていた。
好意があるのに、興味があるのに、仲良くなろうとするとなれない。
特に同性である女性とうまく縁を繋げられない。
これは物心ついた時から繰り返されている。
女友達とうまくいかなかった過去は、かなり深刻なトラウマだ。

相手には特徴があるのはわかっていた。
「勝気」「容姿がいい」「リーダー気質」「頭がいい」「面倒見がいい」
こんな条件の女性に惹かれるけれど、仲良くなろうとすると敵意が向けられる。
ずっとなぜなんだろうと思ってきた。

で、先日も同じ感じで明らかな敵意を向けてくる人が出てきた。
仲良くできそうだったのに、急にSNS上で私を攻撃するような言葉を連ね出した。

(なんで!?)

めちゃくちゃ心臓が縮んだけれど、はっと思い直した。

「またループだ!」

これに気づいた私は、辛かったけれど「原因はなんなんだ」と、向き合った。
苦しんだけれど、なんとなく見えてきた答えがあった。

私がずっと男性性強めの考えで生きてきたことが原因だ。
カウンセラーさんが言うには――

女性性というのは「戦わず、繋がりを大事にし、さまざまなことを広く柔軟に受け止める」そんな海のような性質があるらしい。

男性性というのは「目標を決める」「結果を出す」「頂点を目指す」「勝負する」という山みたいな性質らしい。

女性性は水平で、男性性は垂直だ。で、その二つの特性がバランスがいいと、心地いい人間関係が築けるっぽい。

女性は誰かと繋がっている安心感があった方がい生きやすい。
となると、「負けない」「勝たなくちゃ」みたいなクライマーのような考えだと苦しくなるわけだ。
今の社会で男女平等が叫ばれているのになぜか歪んでいるのは、女性が女性らしさを生かしてはいられない現状があるせいかなとも思う。
それは結構昔からの伝統で、根深いなあと思う。

で、私はこのことに気づいたので「私、下山します!」と、早速自分に宣言した。
もう頂上を求めるような戦いはしない。
大切な人を守るための戦いは必要だけど、優劣をつけるような勝負はしない。
人生の山登りはやめる。
(足腰を鍛えるためのハイキング程度はしたいけど(笑))
もう、普通に女性の輪に入りたい。
女性の手芸クラブとかで、趣味のビーズアートとかやっていたい。

そこには敵とか味方とかなく、お互いの助け合いが存在している。
困ったら助け合うのだ。
自分の持っている力やアイテムは貸し出すし、困ったときは貸してもらう。
お互い様の精神だ。

きっとそれを意識してやっていけば、私の周りに今まで現れたような敵がいなくなるはずだ。
だって、私はもう下山したんだもの、敵じゃないんだもの。
そして過ごしていたら、きっとクライマーの人とは自然に縁が切れていくと思われ……

ただ、愛ベースに穏やかに生きたい。
住んでいる場所で、安心して生きたい。
身の回りの人や環境に感謝して生きたい。
親しい人と笑い合っていたい。
残りの人生はそうでありたい。


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