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私的読書術《実践編③〜読みたい本が増えていく〜》

これまで、“私的読書術”では、「どう読むか」を中心に述べてきた。
今回は、「何を読むか」について書いてみようと思う。

ジャンル

まずはジャンルについて。

そもそもやや偏り気味の濫読の気がある。
好きなジャンルは、ノンフィクションなら本や読書について、歴史、食、医療や人体、動植物、美術、日本古典あたり。
『〇〇の歴史』とか『〇〇史』いうタイトルにとにかく弱くつい手に取ってしまう。
ノンフィクション系は流し読みなどで読んでいくことも多く、自然冊数は増えやすい。

フィクションは基本的には作家で読むことが多い。最近の作家であれば、奥田英朗、垣谷美雨、久坂部羊、古内一絵、薬丸岳(敬称略五十音順)。最近はここに綾辻行人、小野不由美、林真理子。故人であれば、谷崎潤一郎、松本清張、三島由紀夫、山崎豊子辺りが好きだ。
話題になっているものを読み、出会うのも楽しいもの。
ただしノンフィクション系と異なり、基本的には飛ばし読みが出来ないこともあって、なかなか読み始めるのに腰が重くなりがちだ。

基本、ビジネス書、実用書はあまり読まない方かもしれない。読んでタメになることもあるし、なるほど!と思うこともあるのだが、私にとっては「読書」とは少し違う感覚がある。

さあ、読みたいジャンルは決まった。
さて、探しに行こう。

探し方

書架の前に立って探すことほど、胸が躍ることはない。
自宅の本棚でも、図書館でも、書店であっても。
調子がいい時は、背表紙が輝いて見える。そしてその中でもひときわ光を放つ本を手に取る。そうやって本に出会え、かつ面白かった時は、まさにハンティング成功!の心持ちとなる。血湧き肉躍るというやつだ。
反面、本棚を見ても読みたい本が見つけられない時は、おそらく自分の調子が悪い。心身のどちらかに何か不調がある。
(本が読んで欲しいと言ってくるというのは、確か芦田愛菜も言っていたかと思う。)

読み終わった本に、同じ出版社の本の紹介が載っている。あれは危険だ。次から次へと読みたい本が増える。積読が溜まっている時など、絶対に見てはいけないと思う。でも映画のエンドロールを見るような気持ちでつい見てしまう。そして気づいたらそれらを読みたい本として手にしている自分がいる。

読みたい本を、アプリ“MY読書ノート”や図書館の検索ページなどで曖昧検索した時に出てくる本たちも、危険なことこの上ない。どれも魅力的に思えてくる。図書館の予約枠なんかもう一瞬で埋まってしまう。

似ている行為である気がするのに、不思議とKindleやweb上で、「この本に興味ある人は…」的に紹介されてくる本には触手が動きにくい。表紙や帯が映像として入ってくることが、想像力の余地を無くすのか、はたまた「私を読んで」の圧が強すぎることでひねくれものの血がざわつくのか。いや、期待してクリックしたら、Kindle Unlimitedに入っていないことでがっかりするという単なる吝嗇の性分のせいかもしれない。


本を手に入れたら

さあ、あとは読むだけだ。

のはずなのだが、実はこの読みたい本を探すという行為自体が好きすぎて、実際手元に本が来たらもうそれで満足してしまうことも多い。
結果、積読として自宅の書棚を圧迫したり、図書館の返却期限があっというまにきてしまうことになる。
いざ、返却なりで手放さなくてならない時になり、見直してはなんて面白そうなんだ!と後悔しきりとなる次第。
はっきりと本に翻弄されている。
まぁ、そうやって惑うことすらも好きだから始末が悪い。

そうやって探してきた本たちを、自慢の積読タワーに積む。

さあ、どれから読もうか。
楽しみだ。

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2021/09/05

読書屋悠々

※ちなみに本を積んでいるのはこちら

ロータイプ80㎝のものを使ってます。
ハイタイプ180㎝のものを買ったら、もう何かが終わりだと思ってます、笑

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