劇場版おっさんずラブ LOVEorDEADの思い出と、2年経って考えたこと
あれから2年。
録画容量がパンパンになった楽しい番宣祭り、友人が当ててくれたおっさんずフェスでお話を聞いたあとにライブ配信を見るためにネットカフェに駆け込んだこと、なぜか公開前から開催されていた展覧会でわけもわからず買ったバスタオル。
初日に観に行けなかったわたしはネタバレを絶対に見たくなくて、映画館を出るまでTwitterを断っていた。
翌日の8月24日に初めて映画を観て震えて、感想を抱えきれないはず、とオフ会に向かうも、自分の中の感情が他の人と混ざる前に言葉にしたくて急に1人で抜けてカフェに行って、ふせったーに長文を書いたり。(その節はご迷惑おかけしました)
その日のうちに2回目を観て、3回目は1人で観て、そうこうするうちに応援上映が始まって、あっメンバーカラーは春田さんが緑で牧くんが青なのね、なんて初めて知ったり。
とにかく劇場版のオープニングが大好きで毎回そこで泣きそうになったし、公式からの難問すぎるクイズは見入ってしまってわからずじまいだし(政宗のネクタイ、難しすぎない?)、100均で"太い光る棒"なんてアイテムが売っていることは応援上映がなければ知ることはなかったし。
2年前だってもういい大人だったけど、でもあの夏は、間違いなく青春だった。
※ここから先、ネタバレを含みます※
劇場版のセリフで、ふとしたときに思い出すものがある。
「結婚に模範解答なんてないんだから。ふたりにとっての正解を、探していけばいいのよ」
牧くんのママのセリフだ。
先日もこの言葉を思い出して、牧ママいいこと言うなぁ……と思っていたのだけど、このセリフを反芻していてストンと腑に落ちたことがある。
そうか。ふたりが一度別居をしたのも、うまく噛み合わなかった会話も、花火大会での大喧嘩も……
あのモヤモヤとした時間は全部、ふたりにとっての正解を探す作業だったんだ。
それぞれの進みたい人生、それぞれの大事にしたいこと。
どんなに好きあっていても、それがお互いに尊重できないと、うまくいかない。
本気で向き合っているからぶつかるし、苛立つし。相手のしあわせだって大切にしたいから、さらにこじれて。
そうやって一度は離してしまった手を、でもお互いに、忘れられなかったんだよね。
ふたりの出した正解は、指輪を贈りあって、しかし別々に夢を追いかけること。
離れ離れになるラストはすごく寂しくて、春田さんも泣きそうな顔をしてるのに、牧くんは満面の笑顔で。
そうなのだ。結婚って、こうなんだよね。
たくさん話して擦り合わせてお互いに納得した結論でも、寂しいものは寂しいし、腹が立つことだってある。ふたりの気持ちだって、いつも一緒なわけじゃない。
それでも、この人と生きていきたい。
きっとそう決めることが、結婚なんだ。
そして。
ふたりにとっての正解は、たぶん年月とともに変わっていくものだ。
いつの日か、また春田さんと牧くん、部長に政宗マロにジャスティス、マイマイアッキー相原さん長濱さんそして狸穴さんの天空不動産に。
ちずと鉄平兄のわんだほうに。
蝶子さんや春田さんのお母さん、牧くんのご家族に。
10年でも20年でも待てるから、時代が変わったそのときの正解を、また見せてほしいなぁと願っています。
823に寄せて。
君に会いたいなぁ!