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コロナ禍での戦国駅伝①

#スポーツ観戦記

 先日、大学駅伝日本一を決める全日本大学駅伝が熱田神宮~伊勢神宮間で行われ、駒澤大学が見事6年ぶり13度目の優勝を果たした。例年とは異なる状況下での開催となったなかで、いかにして駒澤大学が優勝したのか、また他大学は何故優勝を逃してしまったのか3強と呼ばれたチームを中心に考察してみました。

前半から荒れたレース模様

 まず今大会の前評判としては箱根駅伝で優勝した青山学院大学、前回王者の東海大学、そして上位の常連である駒澤大学の3強が優勝候補として目されていました。実績はもちろん選手層の厚さはその3校が群を抜いており、序盤から好位置でレースを進められるという予想でした。しかしその予想は大きく外れることとなりました。

混戦の1区

 ご覧になった方はご存知だと思いますが1区は順天堂大学の1年生の三浦龍司選手がスパート合戦を制し区間新記録で華々しいデビューを飾りました。ではいわゆる3強はどうだったのか?

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絶対王者はスタート軽視か

 青山学院大学の1区は昨年に引き続き3年生の湯原選手、集団の後方でレースを進めるのは不安視されがちですが普段通りなので今回も特に気にしてはいませんでした。また青山学院の近年の様子を見ていると1区から先頭に立つことは考えておらず先頭が見える位置でつなげばいいという原監督の考えがうかがえます。今回は先頭と19秒差の10位での通過となりました。若干の出遅れは否めませんがライバル校との差を考えれば大ブレーキというわけではありません。しかし、個人的には1区軽視を続けていると後々痛い目に合うのではないかと思っています(もちろん原監督の腹の内はわかりませんが)。

確実に仕事をするルーキー

 東海大学の1区は1年生の佐伯選手、大学駅伝デビュー戦ということもありスタート前は表情が硬いようにも見えましたが走りだしたら冷静でした。もともと5000m13分台のスピードランナーでまずまずの初戦となったと思います。結果としては先頭と16秒差の7位で、ライバル青山学院にわずかに3秒リードする形となりました。個人的には1区には別の選手の起用を予想していたため佐伯選手の走りは予想以上の好走であったと思います。東海大学としても想定内の結果だったのではないでしょうか。

好調の4年生が魅せた堅実な走り 

 駒澤大学は4年生の加藤淳選手、中学時代から世代トップクラスの成績を収めつつづけていましたが大学駅伝ではなかなか結果が残せていませんでした。しかし、今シーズンは好調で期待されていました。目立たずに集団の好位置につき続けてスパートでもそのキレを見せました。全国高校駅伝でも1区6位の実績がありクレバーな走りができる選手でしたが今回も見事3位で3強では最高位での通過をしました。ラスト勝負に強い加藤選手のこの走りは流れをつくる形となり、良い結果だったと思います。

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 ほかにもダークホースと目された明治大学の児玉真輝選手や早稲田大学の辻選手など1年生の好走が光る1区となりました。比較的短い距離ということもありスピードのある選手には対応しやすいコースだったことが要因であると言えそうです。

こまかく分割して書いていく予定です。

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