【**.9年前の今日 3.11.**】
3.11。
勤務中に起こった信じがたい出来事。
あの日の事は今でも忘れない。
医療者としてこんなこと言いたくなけど、医療には限界がある。
今日のコロナ問題でも実感していると思うが、
「なんとかしろ」「早く検査しろ」「こっちも診ろ」
には、悲しいことに限界があるのだ。
私は小さい頃から「災害救急」というものを目指していた。
当時はまだその言葉を知らなかったけど、描いていたのはそういう未来だった。
でも、今はその生きがいに感じていた現場を諦めている。
なぜなら、活動できる人も限られているからだ。
そして、以前お話したように現場では「トリアージ」といって、救える命を救うシステムを導入することになる。
そのため、3.11の時のような大規模災害がひとたび起これば、「公助」と呼ばれる、医療機関や消防などの力はとてもちっぽけであると、私は医療者・消防に関わる者として感じた。
道路が使えなければたどり着けない、届けられない。
連れても来れない。人数も足りない。
だから、「現地にいる人がどれだけ選択肢を持っているか」が絶対に一番大事なんだ。
*自助:自分を守る力
*共助:手の届く人と助け合う力
今回のコロナ騒動を通じて、
日々の備えが大事だと気付いた方もいるはず。
トイレットペーパーひとつとっても大騒ぎ。
平和な証拠かもしれませんが、
「いつ入荷するんだ!」といくら怒っても手に入りません。
だからこそ、先を見通してできる準備はしてほしい
自分のために。
未来の自分を守るのは、今の自分だけだと思っています。
人や国家にいくら文句を言っても、結局自分を守れるのは自分しかいないんです。
その時後悔してほしくない。
犠牲になった方の想いも、無駄にしてほしくない。
だから、私は自助・共助を強くするお手伝いが、自分が現場を目指すよりも、たくさんの人の未来を救う可能性があると思い、活動を続けています。
もちろん諦めきれない気持ちもあり日々心は揺れていますが、これからも伝えることで助かる人がいるかもしれないという気持ちで、まずは自分の身近な、手の届く人から伝えていきたいと思っています。
3.11わすれない。
亡くなられたすべての方のご冥福をお祈り申し上げます。