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#244 札幌出張記(2024.7) 後編

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

水曜から3日間、出張で札幌に来ています。

日中は、今回初めてお会いする仕事の仲間と、今後のプロジェクトの進め方を議論する時間や資料作りでバタバタしているので、朝早めに起きたりして、隙間時間で色々足を運んでいます。

出張記前編はこちらです。

今回は後編をお届けします!

セコマのホットシェフ

前編でもご紹介したセイコーマートのホットシェフですが、昨日も朝から訪問し、フライドチキンを食べました。

ホットシェフのフライドチキン

ローソンのからあげクンみたいな感じかと想像してましたが、思ってたよりも肉厚で、ケンタッキーのフライドチキンに近いと感じました。

熱々で美味しく、あっという間に食べ終わってしまいました。
セコマのホットシェフ、凄まじいですね。

今朝は、路面電車に乗って、環状線を一周してみましたが、セコマは10店舗は見たと思います。
札幌駅周辺では、ホットシェフなしのセコマのほうが珍しかったので頑張って探していたところ、なんとか1店舗だけ、小型店舗でホットシェフなしの店舗を発見できました。

朝から路面電車で一周してみました


調べてみたところ、930店舗以上でホットシェフが導入されている(おにぎりのみ製造しているホットシェフミニを含む)ということで、よく考えるとこれらの店舗それぞれで「店内で米を炊き、カツ丼やおにぎりを手作りし、できたてを提供するシステム」を実装したのは素晴らしい挑戦ですよね。

メニュー開発、調理方法、品質基準、販売方法を独自に考案し、製造工場から仕入れた原料を店内で揚げる、焼くシステムを構築。
1994年からホットシェフをブランド化し、味の標準化と作業効率向上をこれだけの店舗で実現したセコマは「コンビニ」という枠にはハマらない独自のビジネスを展開していて、面白い形だと感じさせられました。

セルフレジなど、自動化、人手削減に向かう全体のコンビニ業界の動きの中で、あえて一手間かける方向性で独自性を出しています。

人手をかけるところと、かけないところの見極めが、セコマだけでなくあらゆる業界でより大切になってくると感じています。

路面電車からは、2階がまるごとイートインスペースのテラス型になっているセコマ店舗を見つけることができ、細かな設計が店舗によって微妙に違っているところも面白いです。

札幌開拓の先駆者・大友亀太郎

朝の時間でもう一つ出向いた場所は、創成川公園です。
創成川は、札幌中心部を南北に流れる川で、1866年に幕府から派遣された大友亀太郎が用水路として開削した「大友堀」がルーツになっています。大友亀太郎は、小田原で生まれ二宮尊徳に学んだ人物でした。

大友亀太郎像

大友亀太郎は、明治維新前の1858年に北海道に渡り、1866年には箱館奉行に蝦夷地開拓の計画書を提出するとともに、石狩地方開拓の命を受け、札幌市東区の土地を選び開墾したことが、その後の札幌のまちづくりの発端になっています。

明治元年の1868年、それまで蝦夷地と呼ばれていた場所を国の手で開拓することになり、1869年に「北海道」と改称されたのですが、この時「開拓師判官」に任命された島義勇は、ほぼ南北に直進していた大友堀を基軸として札幌のまちづくりを開始しました。

現在でも碁盤の目のように綺麗に区画に分かれている札幌中心部ですが、その経緯がこういうところにあると知るとさらに興味深いです。
ループ型の路面電車を1時間弱かけて一周しても、真っ直ぐの区画を抜けることはありませんでした。

南北に真っ直ぐ伸びる札幌中心部(JRタワーからの展望)


1866年時点では、1000人にも満たなかった札幌ですが、その20年後の1886年には人口1万人を突破。その後大正に入り1920年には人口10万人、高度成長期に入っていく1960年には人口50万人、高度成長期終盤の1970年には人口100万人突破と、まさに右肩上がりで人口が増えていきました。

1972年には札幌オリンピックが開催され、1984年に人口150万人突破、そして現在では、日本全体の人口減少の流れの中で増加スピードは緩やかになったものの、2024年7月1日時点で約197万人と、200万人都市に迫る勢いです。

令和2年国勢調査結果速報 「札幌市の人口」
https://www.city.sapporo.jp/toukei/tokusyu/documents/r02youkeihyou.pdf


創成川公園自体も、2011年に完成とその歴史も新しく、綺麗に整備されており、とても気持ちの良い場所です。

緑と水のコントラストが美しいエリア

大通公園もそうですが、とにかくあらゆる場所にベンチが配置されており、木陰で少し休憩しているだけでも、涼しくて心地よいです。

さすが歩行空間化が進むまちですね。
大通公園ではレジャーシートを敷いて休んでいる人や、読書をしている人が思い思いに時間を過ごしていました。
今年は7月19日から開始予定のさっぽろ夏祭りのビアガーデン会場の準備も進んでおり、札幌の夏はこれからが本番なのでしょう。

余談ですが、船山馨の作品で芥川賞候補作となった「北国物語」は、明治初期の札幌を舞台に若い男女の青春の葛藤が描かれた物語ですが、「毎年冬になると、あの美しい大通公園は、市内の至る所の道路から運ばれてきた雪捨場になる」ことが描かれているようです。

現在は雪捨て場にはなっていませんが、このように当時のまちの様子が知れる作品の描写は面白いですね。

まとめ

3日間という滞在期間で、日中ははじめてお会いするプロジェクトメンバーとの顔合わせや、東京とのリモートでの打ち合わせ、夜は現地メンバーとの食事という感じで、毎日あっという間に過ぎていきました。

しかし、仕事前の朝の時間活用や、ちょっとした移動の時間にいつもより注意深くまちを観察してみることで、色々と学べることがあることを感じた日々でした。

札幌の開拓の歴史をほんのちょっと知るだけでも、札幌に対する情報の捉え方が間違いなく変わりそうです。

そして、今回ご紹介した明治初期からの北海道開拓の流れも、こうして一度自分で文章を書いてまとめておけるのはいいですね。

これやってないと、「へ〜、北海道と呼ばれてからまだ200年も経ってないのか。おそらく学校で勉強してたけど、記憶が曖昧になってたな」くらいの感想で終わってしまい、時間の経過とともに今感じている新鮮な気付きも忘れていってしまいそうです。

note毎日配信も250日くらい続けていると、自分の記事を見つけるのに、「林裕也 札幌」とかでネット検索すれば、拾えるようになってくるので便利です。

これまでは、自分の名前で調べても「同世代の甲子園で当時有名だった、駒大苫小牧の林裕也さん」しかヒットしませんでした。笑

自分の頭の中では忘れていってしまうことでも、ネット上のサーバーという最強の外部記憶装置にデータを残していっている感覚です。

来月は、久々の子連れ旅シリーズとして、1週間の「岡山・香川旅行」を計画中です。

大原孫三郎が設立した「大原美術館」をついに訪問できるということで、今からワクワクが止まりませんが、オススメの場所などありましたら、また教えてください!

それでは、今週も1週間お疲れさまでした。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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