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#227 「能面テンプレレスポンス」の3つの効能

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

以前から何人かの職場の後輩と話す中で、「メールを返そうとするときに、どのように返したら良いか色々と考え込んでしまい、なかなかメールが返せず時間がかかる」という悩みを相談されることがあります。

私も、以前は色々と気にしてしまうタイプだったので、ちょっとした先輩の言葉が気になったり、送られてきたメールのちょっとした表現を気にして、なかなかアクションが取れないことも多くありました。

心のモヤモヤを解消するには、別のことをして思いっきりリフレッシュするとか、たくさん休むとか、色々と対処法は人それぞれあるかと思いますが、私は究極的にはそのモヤモヤの原因と直接的に向き合うしかないと考えています。
モヤモヤがあった状態で友達と遊びに行ったとしても、あるきっかけでそのモヤモヤを思い出してしまうと心がズーンと重くなりますし、結局は勇気を出して動いてみた結果、そのモヤモヤが「自分の気にしすぎであった」と気付いたり、行動して短期的には何か嫌なことがあったとしても、それにより事態は解消される、といったりすることも多かったからです。

もちろん今でも気になることはあるし、根底に持っている弱い心は変わらないのですが、様々な考え方を言語化して実践して経験を積んでいく中で、多少のことは「ええい、ままよ!」と構えていられるようになりました。

今日は、最近受けることが多い相談「仕事のメール返信等で色々考えて悩んでしまい時間がかかることに対して、どうすれば良いか?」に対して、「能面テンプレレスポンスをオススメします!」という話をします。

以前、スタエフでも同じような趣旨の話をしましたので、よろしければぜひ!


「能面テンプレレスポンス」とは?

能面テンプレレスポンスとは、「能面のごとく表情を全く変えることなく、予め用意されたテンプレートに則って相手にレスポンスすること」です。

メールのやり取りは、どんな話になるか・どんな質問が飛んでくるか分からないから、全て個別対応が必要なコミュニケーションというように感じてしまいがちですが、実はそうではありません。
テキストコミュニケーションの良いところと感じていますが、コミュニケーションの目的に応じて、ある程度「パターン」があり、「自分の型」をいくつか持っていれば、それにそれぞれの事案をはめ込んでレスポンスができる、という性質があります。

同期型コミュニケーションでは、ある程度即興力が求められるので、それなりの経験と、効果的な言葉でポンポンとレスポンスしていくための、日々の脳内ストックの蓄積(≒考えの正規化)が重要になるわけですが、非同期型コミュニケーションでは、多少レスポンスをするまでのタイムラグが許容されるのです。

上級編になってくると、同期型コミュニケーションにおいても「能面テンプレレスポンス」が出来る人が出てきますが、今日は一旦その話は横に置きます。

テキストコミュニケーションは、多少のディレイが生じるもの、という性質を上手く活かして、ポンポンと「能面テンプレレスポンス」で返していくことで、あらゆるメリットがあると考えています。
はじめに断っておくと、もちろん時間をかけたいコミュニケーションや、しっかり相手に想いを馳せながらじっくりレスポンスしたい事案においては、好きなだけ時間と気持ちを注いでいいと思いますよ。
今日フォーカスしたいのは、そういう性質のコミュニケーションではなく、事務的な連絡手段におけるコミュニケーションで悩む方に対して、自分はこうしたら楽になりましたよーというご紹介です。

3つの効能

それでは、「能面テンプレレスポンス」が持つ3つの効能の解説に参ります。

仕事のスピードが上がる

まず、分かりやすいのは、テンプレを用意しておくことで「こう書いたら、メールの送り先がどう感じるだろうか?」「こういう日本語は正しい使い方なのだろうか?」とイチイチ立ち止まる時間が短縮できるので、スピードが上がるということです。

「仕事がデキる人」が周囲に提供している、最も分かりやすい価値はスピードです。
だから毎年新入社員として自分のチームに入ってきた方にはお伝えしていますが、即レスするだけで「お、この人いいね」となるわけです。
新入社員が配属されると「まずは1ヶ月でこの仕事」みたいな時間のゆとりをかなり持たせた仕事のアサインをする人も多いと思いますが、自分の場合はどんなに長くても「1週間」。「1週間でここまで仕上げて欲しい」と伝えるようにしているのは、それが結果的に仕事のスピードだけでなく、仕事の取り組み方の質を上げることになるからです。

「1ヶ月」の単位をうまくイメージして、実践的な計画が立てられる人はあまりいないでしょう。そうなると「まだ先だから・・」とどうしてもそのプロセスへの工夫を生みづらく、時間あたり集中力が下がってしまうのが人間だと思います。
だからこそ、「この期限で作れるかどうか?」というギリギリラインを狙って納期設定することで、集中力の「時間当たり濃度」を高められるよう意識しています。

「能面テンプレレスポンス」も、プロセスにおける工夫の一つで、仕事を進める上での事務的な連絡には、極力脳内リソースを割かなくて済む方法です。1週間で求められるアウトプットを出そうと思えば、大抵のケースでメール返信の言い回しに5分とか10分とかかけてられなくなります。

質も上がる

レスポンステンプレートをどう頭の中、あるいはメモとして作っておくかによりますが、自分が「この人こそ!」と思える人のメール文面をまるパクりするところから始めれば良いと思います。
結果として、自分流で独自に生み出したレスポンスよりも、結果として一定の質が担保されることになります。
お手本となる人のことを真似しながら、最初からいきなり「良いとこ取り」をしようとして自分なりのアレンジを加えてみようと思ってしまう人ほど危険で、そのアレンジが仇となるケースが多々あります。
まずは「守・破・守」を徹底的に貫き、変な頭を回そうとせずに、愚直にお手本テンプレを使いこなせるようになることに集中することで、自然と自分なりの型が出来上がるのを待つのが得策でしょう。

悩むストレスから心がリリースされる

意図がよく分からないメールに返信しないといけないシーンとか、余計なことや嫌味を言われて返信したくないメールを受けることはありませんか?
私の勝手な憶測ですが、結構こういうところでジワジワとメンタルを削られてしまう人って少なくないと思っています。

能面テンプレレスポンスの最も大きな効果は、メンタル面でもいいことです。

以前、こちらの記事でも、短くない人生において「暖簾の心」を持つと少し楽になりますよ!という話をしていますが、能面テンプレレスポンスもその手法の1つです。

メールであれこれ言われると、1つ1つ回答していかないといけなくなる気がしますよね。
もちろん、誠実に対応すべきシーンでは、それぞれにしっかり向き合って応答していくのが大切だと思いますが、「全てのシーンで」その必要性があるとは思いません。

「能面テンプレレスポンス」を活用すれば、その話を前に進めるための必要最低限のコミュニケーションに限定できるので、相手の言葉の枝葉の部分にイチイチ頭を悩ませてストレスがかかった状態で過ごす時間を短縮することができます。

今日は、「能面テンプレレスポンス」の3つの効能についてお話しました。
もし、似たような悩みを持たれている方がいれば、ぜひトライしてみてください!

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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