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居酒屋での思わぬ会話

思わぬ出会いというのがあるけれど、出会いとはいかないまでも、思わぬ会話を今日は交わした。

それは、サークル終わりのご飯の時のことだった。

サークルは13時スタートで17時に終わるのだけど、今日はその後ご飯に行くことになった。サークルに残った四年生が揃うのが最後という記念的な意味合いのご飯だ。

目的地は、みんなが帰りやすく、そこそこ栄えた地点。そこの鳥貴族だった。

僕らは、6人で入った。ただし、初めに年齢確認をされた。全員が成人しているので、僕らは難なく身分証を出したのだけれど、僕は学生証を出した。

ちなみに、参加したのは、四年生3人、三年生3人の、計6人だ。それで、みせた店員さんから聞かれたのは、「もうすぐ卒業ですか?」という言葉だった。

僕は学生証に記載されている、卒業年度か何かで判断したのだろうと思い、「そうです」と答えた。すると、店員さんは「卒業式参加します?」と聞いてきた。

僕は、「はて?」と思った。そもそも店員さんの素性を知らないからだ。しかし、すぐにその相手の人も同じ大学の人なのだと理解した。それから、「卒業式には参加します」と答えた。

相手の店員さんは、「そうなんですね、自分はめんどくさいんで参加しないです」と言った。それから僕は「何学部ですか?」と聞き、相手は「法学部です」と答えた。法学部は僕の所属する経済学部とは1日卒業式の日がずれていて、僕はそのことを覚えていた。

だから「卒業式は◯日ですね?」というと、向こうは「ああ、そうです」と答えた。話した感じからわかったのは、相手が気さくでコミュニケーションが高いことだった。

それから、全員分の年齢確認が済み、席に案内されてからもその人の気さくさは変わらなかった。お店のマニュアル的な話も店員とお客さんというよりは、知り合い同士というのに近かった。

それに、帰りの会計でも「どこのサークルですか?」とか、他愛のない話をした。こうした会話が交わされた理由を、僕は同じ大学だからだと思った。

きっと、違う大学だったらこうはならない。そういう意味で、思わぬ出会いだった。僕は今も、その人に対してはいい印象を抱いたままだ。

おそらくもう一度会うことはないだろうけれど、卒業前でなきゃこんな話はしなかったかもしれない。そう思うと、なんだかこの会話すら、卒業の思い出の一つのように思えて、感慨深くなる。

というので、この記憶は卒業の記憶として印象深く、しばらく頭に残るんじゃないかなと思う。

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