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「満足度40~70点」くらいのユーザーの声を効果的に取得するための3つのポイント

はじめに

ある日、レストランに食事をしにいく。
「あれ、なんとなく美味しくなくなった…?」
「チェーンの中でもこの店舗は店員さんが元気よくて気持ちよく食事できるな」

味やサービスに対して思うことがあるが、
「呼びつけて言うほどのことではないな」と思い、何も言わずにお会計し、退店する。


ある日、服屋さんに行く。
「今日対応してくれた店員さん、すごく話しやすくて、私の好みも押さえた提案をしてくれたから、思わず買っちゃった。」
「店舗レイアウト的に、アウター売り場がどこにあるかわかりづらかった」

購入から3ヶ月目。
「この服、気に入ってるけど、袖に毛玉がつきやすいのが難点だな…」

製品、接客、店舗に対して思うことがあるが、
「サポートセンターに電話する程ではないな」と思い、
何も言わずに時が過ぎる


これらを、誰しもいち顧客として経験したことがあるのではないでしょうか。


なぜ言わないのか?


それはずばり、顧客にとっては取るに足らないことだから。

お客様相談窓口に連絡するのは、のっぴきならないくらいの問題があった場合か、ありえないくらい感激する体験をしたとき、いずれかでしょう。

それ以外は、概ねポジティブでも、概ねネガティブでも、心のうちに留められ、気づいたら忘れられている。

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(お客さんの感情メジャーとフィードバックの関係性に関する高田仮説)


しかし、事業者にとってはそれこそが重要。


事業者にとっては、顧客一人ひとりにとっては重要度の高くないポイントにこそ、サービス改善のチャンスが眠っています。

例えば、食事に虫が入っていたら一発でアウトです。お客様も店舗 / 本部に報告するでしょうし、二度と来店しないと言われても仕方ありません。

しかし、例えば少し床に食べこぼしがあるなら?例えば少しコップが汚れているなら?

その瞬間には不快感を感じるかもしれませんが、"そのくらい" ではお客様は何も言ってくれない。そして、なんとなく足が遠のいてしまうのです。

更には、そのような些細なことの積み重ねが、大きなインシデントを起こしてしまいます。工事現場等で浸透しているハインリッヒの法則が、ここにも当てはまるのです。

上述の例はネガティブなフィードバックに関するものですが、例えば劇的な製品改善に繋がるのも、何気ないユーザーの一言だったりします。(何気ない、というのが重要。つまり、ユーザーはそこに強烈に顕在ペインを感じていない)

おしなべて、どうやってより多くの顧客の声を拾うか?は非常に重要な経営課題です。

どうやったらより多くの顧客から声を取得できるのか

顧客の声の取得を加速するためには、3つのドライバーがあります。

1. ハードルを低くする
2. 声を上げることに機能的ベネフィットを付与する
3. 声を上げることに感情的ベネフィットを付与する

1. ハードルを低くする

服屋さんなら、購買後に電話でお客様相談室に連絡するのは面倒だし、ランチのあとに机上のアンケート用紙に記入するなんてありえないほど人間は怠惰です。

ECなのに、アンケートはメールで別途来ることもよくあります。今の時代にそもそもメールを頻度高く見る人は少ない...という前提は飲み込みつつ、リンクをクリックするとsafari遷移で、再度サービスログインが求められて、あーfacebookログインだったよなとfacebookボタンをクリックすると、そもそもfacebookのログインが求められてIDPWわからない地獄。

特に生活者向けサービスの場合には担当営業がついていないことがほとんどなので、”pushするひと“ がいません。

そのため、如何に回答をしやすくしてあげるか?動線がなめらかか?というのが非常に重要なのです。

2. 声を上げることに機能的ベネフィットを付与する

例えば、製品フィードバックをしたら必ず製品に声が反映されるならば、リピーター顧客は毎回フィードバックするでしょう。

サービスへの愛好度がそんなに高くなくても、自分のアイデアを共有すると1個あたり100円がもらえるのなら、大量のアイデアが集まるでしょう。

お金は極端ですが、特にライトユーザーの活動を促進するならば適切な機能的価値の提供は不可欠です。


3. 声を上げることに感情的ベネフィットを付与する

友達が始めた、という新サービスを試してみる。
「どうだった?」と聞かれて、余計なお世話かな…と思いつつもついつい、いいところ、気になったところを箇条書きにして送ってしまう。

こんな経験はないでしょうか?

ここでフィードバックをしている裏側には、「役に立ちたい」という思いがあるはずです。

「企業にアイデアを送ったら、それが開発会議で議論されることになったとの報告。結果、製品への反映はされなかったが、ちょっとうれしかった。」

これは、当社クライアントのコミュニティユーザーの実際のお声です。事実だけを見れば製品への反映がされないならアイデアは無価値のようですが、多くのユーザーにとって、意見を聞いてもらうこと自体に感情的価値があるのです。

個人的には、多くの企業にとって伸びしろがあるのがこの感情的価値だと考えています。

コミュニティは、顧客の声を聞く最良のアプローチ。

コミュニティの価値として、プロモーション効果や、サポートコストが削減されることなどが注目されることが多いのですが、私は個人的に、生活者向けコミュニティ施策で最も価値が早く見えやすいのは、「顧客理解の深化」ではないか、と感じています。

コミュニティ施策の本質は、「企業とユーザーの距離が縮まること」です。企業とユーザーの距離が縮まると、特に上記の内 3. が大きく改善されます。

commmuneでは、声を上げる面倒臭さや機能的ベネフィットもソフトウェアのちからで解決し、顧客の声を聞く最良のアプローチとなれるよう取り組んでいます。

当社のお客様インタビューでも、BASE FOODさまラーメン凪さまからは「お客様の声がカジュアルにスピーディに拾えるようになったこと」、「生々しい意見がもらえること」等を評価頂いています。少しづつ手応えを感じていますが、更にレベルアップしてより高い価値を出します。

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