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会計、税務、監査の自動化に向けたAI活用を予測してみた件

chatGPTの登場以来、
本格的にAIに仕事が奪われていくと
議論が白熱しているところですね。

そこで今回、実際にAIで会計・税務・監査が
どういう風に変わる可能性があるのか検討してみました。

AIの研究者である松田 雄馬博士に
ご協力を頂き検討してみました!

https://www.facebook.com/yuma.c.matsuda

ご協力は頂きましたが
AIの基本的な開発ステップなどを
学ばせて頂いただけなので
実際にこのロジックでAI活用できるかは
松本の妄想ということでご理解くださいませ。

今回の検討について
結論から言えばポイントは3つでした。
①会計、税務、監査はAIで自動生成できるようになる
②監査は無くならねえ(形は変わる)
③AIの在り方から検討する必要がある

①会計、税務、監査はAIで自動生成できるようになる

電子帳簿保存法やインボイス、
キャッシュレス決済が
進んできている世の中。
情報が電子媒体で扱いやすくなることが
加速しているため現実味が高くなりました。

日常で起きたビジネス結果が
自動で財務諸表まで出来上がったり
申告書まで作成できちゃうということは
リアルタイム決算開示ができるというわけです。

実際のところは承認やチェックのタイミングが必要なので
月次開示が限界かと思いますが
それでもイマより数段早い開示が
できるようになってしまうでしょう。

ただし、情報(データ)があるだけでは
AIがあるからといって
自動で仕訳してくことはできません。

自動で仕訳をする精度を高めるためには
上記の図表で「関連情報」としたデータを
参照してクリーニングを行うことが必要です。

クリーニングとは情報をAIが正しく活用できるように
整えることを意味します。

クリーニングは2つの側面があります。
①AIを教育して育てる情報(データ)
②判断したい情報(データ)

②監査は無くならねえ(形は変わる)

AIのそもそもの性質なのですが
AIは100%の回答を出す存在ではないのです。
100%がないということはチェックが必要
つまり監査が必要ということです。

簡単に言ってしまえば、AIという存在は
ニューラルネットワークという構造で判断をするのですが
人間のような思考回路であり、
誤りを起こす可能性を意図的に仕組みとして
設けている存在なわけだからです。

間違いのない判断をするということは
それはAIではなく、
単なるアルゴリズムの組まれた
これまでのシステムと変わりないもの、
すなわち、
個別の状況に臨機応変に思考できる存在ではない
ということなわけです。

ただし、監査の在り方は大きく変わるでしょう。

たとえば現在の監査の基本である
リスクアプローチも下手したら無くなるかもしれません。

だって精査できちゃうんですもん。

精査できるの意味次第にはなりますが
AIを活用したチェックが
OKとされるなら
試査によらなくていいので
精査できちゃう=リスクアプローチ要らない
なんてことになってしまうわけです。

③AIの在り方から検討する必要がある

これまでに記載した通り、
AIの良さである
個別の状況に臨機応変に思考できる存在として
AIを活用していくのであれば
個別の状況を理解した判断をするために
企業のことを熟知させる必要が出てきます。
そのため
企業の理解は企業そのものだけでなく
企業を取り巻く環境や
企業内部の定性的な環境も込みで
理解が必要であり
企業ごとの学習が必要不可欠です。
このためAIとしては
会計税務監査的な専門的な判断をする以前に
企業を理解するという命題が生じます。

もっと言えば
会計税務監査的な専門的な判断をするために
情報をクリーニングする存在が必要なわけです。

この情報のクリーニングが正しく行われているか
AIの行っている処理の妥当性を
チェックすることが必要となります。

現行の監査的なニュアンスで言えば
AIという内部統制の確認のようなイメージです。
AIは処理能力が高いヒトの代わりとなる存在だからです。

僕では断定しづらいのですが
”アルゴリズムが確定的”であることを前提とした
現行のシステムに対する監査とは
AIにたいする確認の監査は
異なる考え方をしないと行けない可能性があるように感じています。

そういう意味では広く内部統制といったイメージで
アプローチするほうが理に則しそうです。

論点が大きく変わりますが、
もう一つAIの在り方について考える軸があります。

それは会計基準や税法、IFRSなど
いわゆる基準のルール適用を行い
人間が確認できる表示を行うためのAIは
共通したプラットフォームの存在であるべきだということです。

・標準化による検証手続きのエコ化や
 恣意性の排除や比較可能性の向上
・グローバル化や多目的化の自由度向上

などメリットが大きいためです。

ここまで実際に世の中ができれば
普通に生活しているだけで
全自動で会計・税務が行われて
監査もしやすくなって精度もあがり
皆ハッピーな世の中になることでしょう!
リアルタイムレベルの
自動決算納税開示システムが!!
(実際は月次開示かと)

おそらくこれがAIの最適解ではあるのですが
大掛かりなチェンジであるため
個人的には
以下のような世の中の進み具合があって
非効率な迂回をして
最終的に上記に辿り着くのではと
思っているところです。

【AI未来予測】
ツールAI → 今ここ
インフラAI → あと2年
法人AI → あと3年 ※自動決算納税開示システム
個人向けサポートAI → あと3年
個人向け相方AI → あと4年
AI連携ファシリティ → あと5年 SFな世界

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